2011年08月23日 18:00

LTEスペクトルの調査で帯域幅採用の大きな地域的ミスマッチが露呈

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

英国の市場調査会社インフォーマT&M社が出版レポート「LTE周波数帯の戦略と2016年までの予測:55ヶ国の加入予測、市場化、帯域幅、普及予測」のプレスリリースにおいて、バンドの選択はLTEネットワークの間の国際ローミングが問題になる前であっても、地域内や国内ローミングのサポートの必要性によって左右されるだろうとの見解を発表しました。

危機とデバイスのベンダにとって調整不足が課題
英国調査会社インフォーマT&M社の調査レポート「LTE周波数帯の戦略と2016年までの予測:55ヶ国の加入予測、市場化、帯域幅、普及予測 ー LTE Spectrum Strategies and Forecasts to 2016」は、スペクトラム政策と有用性のギャップが、地域毎の分断化を招いていると指摘している。地域や国毎に異なるバンドが発生しており、機器やデバイスベンダがサポートするバンドを選択する際に、バンドの組合せが困難さを増長している。
「マルチバンドLTEの提供について設計や統合をする場合には、特にデバイスベンダやチップセットプロバイダは、特定のバンドの組合せをサポートする製品の構成をする前に、それぞれのバンドの世界の最大実現市場の市場規模や、地域毎のバンドの採用パターンと組み合わせを考慮したいと考えるだろう」とインフォーマT&M社の主席アナリストMalik Saadi氏は語る。

低いスペクトラムの場合、米国では700MHzのバンドが普及しているが、アメリカ大陸以外では一握りのオペレータにしか採用されず、欧州では800MHzのデジタル配当バンド(デビデンドバンド)が幅広く使用されるだろうとインフォーマT&M社は報告している。スウェーデンでは当初から900MHzが使用され、2016年までにKDDIやNTTドコモなどを含む数少ない様々な市場に拡大するだろう。

高周波数では、2600MHzのFDDバンドは、欧州で広く普及し、北米やラテンアメリカでも幾分採用されるだろうが、アジア太平洋市場ではあまり採用されないだろう。中国では2300MHzのTDDバンドが支配的だが、一方日本では、2100MHz以上はソフトバンクの2600MHzのTDDバンドの採用が見込まれるのみである。
似たようなバンドレンジでも、製品の企画者にとっては地域毎の違いは意味がある。北米で最も利用される1700/2100 AWSスペクトラムのペア(3GPP Band IV)は、アメリカ大陸以外では全く利用されず、NTTドコモの採用する2100MHz UMTS拡大バンドは、ラテンアメリカやアフリカの数か国やインド、パキスタンで採用されるだろう。

その他のバンドは、ほとんど1か国のみで他国では採用されないだろう。1900MHzのバンドは米国とアルゼンチンだけ、日本の1500MHzのバンドも国内に限定されるだろう。
しばしば容量やカバレッジの組合せによって設計される、それぞれの地域のバンドの組合せやグループ化を、インフォーマT&M社が下記にまとめた。

<世界の地域毎の人気の高いLTEバンド組み合わせ>
北米 700+2100
ラテンアメリカ 700+2100、700+2600
アジア太平洋地域 700+1800、700+2100、800+1800、1800+2600、2300+2600
西欧 800+2600、800+1800+2600
東欧 800+2600、1800+2600
アフリカ 2100+2600
中東 900+1800
(情報源:インフォーマT&M社)

「LTEネットワークの間の国際ローミングが問題になる前であっても、LTEデバイスにサポートされるバンドに必要な合理化の一環として、地域内や国内ローミングのサポートの必要性によって、バンド選択が左右されるだろう」とインフォーマT&M社のシニアアナリストで調査レポートの著者であるJulian Bright氏は語る。

【調査レポート】
LTE周波数帯の戦略と2016年までの予測:55ヶ国の加入予測、市場化、帯域幅、普及予測
LTE Spectrum Strategies and Forecasts to 2016
http://www.dri.co.jp/auto/report/it&m/itmltespectrum11.htm

◆英国市場調査会社 インフォーマテレコムズ&メディア社について
http://www.dri.co.jp/informa/index.htm

株式会社データリソースはインフォーマテレコムズ&メディア社の日本販売代理店です。
調査レポートの販売、委託調査などを行っています。

◆このプレスリリースに関するお問合せ
http://www.dri.co.jp/mail/quote.php

日本販売代理店
株式会社データリソース
107-0052 東京都港区赤坂1-14-5
アークヒルズエグゼクティブタワー N313
Tel:03-3582-2531 Fax:03-3582-2861
http://www.dri.co.jp
Eメール:info@dri.co.jp

※記載内容(リンク先を含む)のサービスや表現の適法性について、ドリームニュースでは関知しておらず確認しておりません。

  • IT、通信、コンピュータ技術

会社概要

商号
株式会社データリソース(カブシキガイシャデータリソース)
代表者
佐々木 浩(ササキ ヒロシ)
所在地
〒107-0052
東京都港区赤坂1-14-5 アークヒルズエグゼクティブタワーN313
TEL
03-3582-2531
業種
その他
上場先
未上場
会社HP
http://www.dri.co.jp/

運営会社 プライバシーポリシー情報削除ガイドラインサイトのご利用についてサイトマップお問い合わせ

© 2007-2024 GlobalIndex Co.,Ltd. All Rights Reserved.