復刻マンガの小学館クリエイティブは、世界中で最も有名な国産ロボット・アトムが活躍する『鉄腕アトム』を、大判のカッパ・コミクス版で完全復刻。32冊を５BOXにわけて刊行します。

舞台は21世紀。科学省長官・天馬博士は、交通事故で亡くなったわが子・トビオの忘れ形見として、ロボット工学の再校技術を集結したヒューマノイド・ロボットを完成させます。ロボットはトビオとして育てられましたが、やがて天馬博士は大きな欠陥に気づきます。ロボットのわが子は決して成長することがないのです。怒った天馬博士はわが子をサーカスに売り飛ばしてしまいます。サーカスで見世物として奴隷のように扱われていたロボットは、後任の科学省長官・お茶の水博士に拾われて「アトム」と名付けられました。おりしも、ロボット法が制定されて、ロボットは人間並みの権利を手にします。しかし、それでもなお、自由に海外には行くことができないなどの制限があり、ロボットに対する根強い差別も残ったままでした。
一度は人間として育てられたアトムは、ロボットと人間のはざまに立たされ悩みながらも、未来社会のさまざまな事件を解決するなかで、成長していきます。
今回はテレビ・アニメのヒットを受けて、1964年から毎月1冊ずつ刊行された、カッパコミクス版を完全復刻して、32冊を５つのBOXに分けて刊行します。各巻に詳細な解題をつけるほか、BOX1には『アトム大使』のカラー扉の未使用原稿を封入。BOX２～５では、カッパ・コミクスに掲載された小松左京のSFジュブナイル『SF日本おとぎ話』を1話ずつ収録します。