ダメなプレスリリースの雛形を元に書き方を解説[実績発表編]

プレスリリースマガジン編集部

【解説シリーズ!】では、各プレスリリースの内容に合わせて、ダメなサンプルリリースをもとに注意すべきポイントを解説しています。

過去に紹介したダメなプレスリリースの雛形を元に解説している記事はこちら

さて今回で3回目となる【解説シリーズ!VOL.3】のテーマは「実績発表」です。
プレスリリースの題材となる趣旨は以下の通りです。

アプリ開発を手掛ける株式会社Aが20xx年x月x日(月)にリリースしたスマートフォン向けカメラアプリ「●●●」が、公開後1ヶ月で100万ダウンロードを突破した。

タイトルのポイント

それではタイトルを見てみましょう。

適切ではないタイトルの例

日本初1最速ダウンロード記録樹立!スマートフォン向けカメラアプリ「●●●」、公開後1ヶ月で100万ダウンロード突破しました。「●●●」は、20xx年x月x日(月)の販売開始日から1ヶ月連続で、アプリ紹介サイト○○人気ランキングゲーム部門1位を獲得しています。2

日本初の根拠は?

1インパクトのあるタイトルは非常にメディアの目を引きます。しかし、その情報には信頼性が無ければなりません。検索エンジンで調べて出てこなかったからと、最上級の表現(日本初、日本一等)を用いていませんか?客観的裏付けがなければ、最上級表現の使用は控えましょう。客観的裏付けに乏しいと、景品表示法違反となる場合があります。

タイトルはコンパクトに!

2タイトルはなるべく短く、キャッチ―にが基本です。文章にしてしまうと、内容を理解するまでに時間がかかります。文章にするのではなく、体言止めを用い一言で言い切る形にすると、読み易くなります。

上記を踏まえタイトルを修正してみましょう!

適切なタイトルの例

スマートフォン向けカメラアプリ「●●●」、公開後1ヶ月で100万ダウンロード突破

一目で内容が分かるようになりましたね!

本文のポイント

本文の書き出しは、プレスリリースの結論を記載するのが一般的です。

適切ではない本文の書き出し例

アプリ開発を手掛ける株式会社A(本社:東京都港区 代表取締役社長:▲▲▲▲)が20xx年x月x日(月)より発売開始したスマートフォン向けカメラアプリ「●●●」が、公開後1ヶ月で100万ダウンロードを突破しました。

会社名の前に修飾語があり、誰が【Who】どこで【Where】何を【What】いつ【When】どうする(した)【How】も盛り込まれています。さてどこが適切でないのでしょうか。

発売開始?販売開始?

発売とは瞬間的な行為を表す単語です。また販売は継続的な行為を表します。ですので、正しくは販売開始という表現になります。発売という単語を使用するならば、「20xx年x月x日(月)に発売した」と変更したほうがよいでしょう。

続いて、本文の詳細です。

適切ではない本文の例

「●●●●」は、手軽な操作で写真を可愛く加工することが出来るスマートフォン向けカメラアプリです。

スマートフォン用のiOSアプリとAndroidアプリを同時に公開し、すぐにiOSアプリとAndroidアプリの総計ダウンロード数が100万を突破しました。

「●●●●」の写真加工効果の数は100種類以上あり、文字入れ機能、200種類以上のスタンプ、FacebookやLINEなど各種SNSとの連携機能などを搭載しています。

【アプリ概要】
名称:●●●●
内容:スマートフォン向けカメラアプリ
価格:無料
ダウンロードURL
App Store:http://itunes.apple.com/app/●●●●
Google Play:http://play.google.com/store/apps/●●●●
公開日:20xx年x月x日
主な機能:100種類以上の画像加工効果機能、文字入れ機能、200種類以上のスタンプ、各種SNSへの共有
対応機種:iPhone/Android

当社では、今後国内のみならず海外展開も視野に入れ20xx年x月までに「●●●●」のダウンロード数1,000万という目標に向け、英語版のアプリ開発を行い、その他のアジア諸国などに順次提供を開始していきます。

【会社概要】
会社名:株式会社●●●●
代表者:代表取締役社長 ▲▲▲▲
所在地:東京都港区北青山1-1-1
TEL:03-1111-1111
FAX:03-1111-1111
URL:http://www.example.jp
E-Mail:info@example.jp
事業内容:スマートフォン向けアプリ事業
 
【本件に関するお問い合わせ】
会社名:株式会社●●●●
担当者:▲▲▲▲
TEL:03-1111-1111
FAX:03-1111-1111
E-Mail:info@example.jp

株式会社●●●●の配信中アプリ
パズルゲームアプリhttp://www.example1.jp
クイズゲームアプリhttp://www.example2.jp
RPGゲームアプリhttp://www.example3.jp
アクションゲームアプリhttp://www.example4.jp
ボードゲームアプリhttp://www.example5.jp
ニュースアプリhttp://www.example6.jp
地図アプリhttp://www.example7.jp
教育アプリhttp://www.example8.jp
天気アプリhttp://www.example9.jp
辞書アプリhttp://www.example10.jp

実績を達成した理由があるとなお良い!

4ただ単にダウンロード数が100万を突破しただけでなく、どういった理由でダウンロード数が伸びたのかなど、具体的な自社の見解を記載した方がプレスリリースとして適切です。

抽象的な表現ではなく具体的数値を!

5「すごい」「すばらしい」「とても速い」等の抽象的な表現を用いてしまうと、何がすごいのか、何がすばらしいのか、どれぐらい早いのかが全く分かりませんね。「●%増加」や「●%向上」というように具体的データを数値に落とし込み読み手に疑問を抱かせないようにします。
今回のプレスリリースでは、具体的な期間を入れることでよりわかりやすくなります。
タイトルに書いたことは必ず本文にも入れましょう。

20xx年x月x日の販売開始後1ヶ月でiOSアプリとAndroidアプリの総計ダウンロード数が100万を突破しました。

当社、弊社はできる限り使用しない!

6よくプレスリリースの中に、当社、弊社という表現を見かけます。プレスリリースの中に会社名が1社しか出てこない場合はまだいいですが、複数の社名が出てくる場合には読み手の混乱を与えてしまいます。そのため、当社、弊社はできる限り使用せず、会社名をそのまま表記した方が良いでしょう。株式会社や有限会社等の法人格の表記は、2回目以降省略しても大丈夫です。

URLの詰め込みはNG!

7アプリ開発会社では、アプリの種類が多岐にわたる場合があります。もちろんサービスもしかり。プレスリリース内にURLを記載すると自動でリンクが貼られる場合が多いため、誘導目的で多くのURLを記載されたいことでしょう。しかしながら、プレスリリースでの主体(伝えたいこと)は、何でしょうか?あからさまなリンク誘導は、メディアの方だけでなく一般ユーザーにも良い印象を与えません。


以上、実績発表のプレスリリースの書き方に関するポイントの解説でした!

プレスリリースを書く上で大切なポイントは、自社都合ではなく読み手の気持ちになって書くことです。現在プレスリリースは、メディアだけでなく一般ユーザーも目にする機会が多くなっています。誰が読んでも内容が理解できるよう、わかりやすく読みやすいプレスリリースを作成していきましょう。

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