2012年12月3日発表
ハイブリッド車と電気のみの自動車の両方の車両（陸上、水上、水陸両用）用のインバータの市場（コンバータを含む）は、2023年に180億ドルに達するだろうと、米国調査会社IDTechEx社の調査レポート「電気自動車用インバータ 2013-2023年：パワーエレクトロニクスと構成部品－Inverters for Electric Vehicles 2013-2023」は報告している。インバータと電力変換の需要は、オートメーションや産業用制御の分野ではすでに確立しており、その成長もかなり大きい。しかし、新たな膨大な市場の登場によって、既存のインバータや電力部品のサプライヤにとっての新しい分野を創出し、特に電動車両の専門知識のある企業や、電力のパワートレインシステムに関する付加価値を開発することのできる企業にとっては、新しいビジネスチャンスが出てくるだろう。
この調査レポートは、実業家、投資家、市場調査会社などの、この大きく拡大しているパワーエレクトロニクス技術の電動車両市場に関心を持つ人たちに役立つ情報を提供している。また、関連技術の供給や産業支援や行政推進を学んだり、これに関連する人たちにとっての必須の手引きとなるだろう。この調査レポートは、専門外の読者にも読みやすいが、多くの主題に関して情報の深さを要求する読者にも詳細な情報を提供している。
実際のところ、現在の市場は、アジアの特に大きな産業都市での日常的な個人交通の必要性から、電動自転車（電動アシスト自転車）などの小型の電動車両のインバータが主導的であり、2023年まではこの状態が継続するだろう。しかし、2023年には乗用車のインバータとコンバータが、既存企業の大量生産と、所有コストの下落と、走行距離に対する不安（range anxiety）の軽減によって、市場を独占するようになるだろう。電動スクータに使用される小型の低電圧インバータから、ハイブリッドカーや電動トラック、バス、軍用車などに使用される大型の高電圧のインバータまで、幅広い電力要求や性能要求によって、新しい膨大な市場が出現し、市場要求の組合せは、電動車両の電動エレクトロニックシステムや部品の需給によって多数のサプライヤにビジネスチャンスを提供し、一社のプロバイダが独占するというようなことは現実的には考えられない。
【調査レポート】
Inverters for Electric Vehicles 2013-2023
Power Electronics and Components
電気自動車用インバータ 2013-2023年：パワーエレクトロニクスと構成部品
http://www.dri.co.jp/auto/report/idt/idtevinverter.html
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