2020年01月27日 17:00

2次元結晶グラフェンを基板へ直接成膜する 受託サービスを開始

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シーズテクノ株式会社(愛知県名古屋市、代表取締役 山田義憲、以下シーズテクノと表記)とエネルギー・イノベーション・ベンチャー、みんな電力株式会社(東京都世田谷区、代表取締役 大石英司、以下みんな電力と表記)は、2020年1月6日、研究用の基板や試験片にグラフェン膜を直接成膜する受託サービスを開始しました。

グラフェンは、炭素原子が六角形の格子状に結合した二次元材料です。

・単原子かつ希少元素フリー   ・熱伝導性
・軽量             ・電気伝導性
・透明             ・光透過性
・安定性            ・高移動性

等の特性から、透明電極やタッチパネル(金属応用)、トランジスタや化学/バイオセンサー(半導体応用)、リチウムイオン電池、太陽電池、キャパシタ(エネルギー応用)など幅広い分野での応用が期待される素材です。2004年に世界で初めて発見されて以来多くの研究、そして一部実用化がなされています。

シーズテクノとみんな電力は数年来グラフェンの共同研究を行っており、その研究の過程で培ったノウハウをもとに、この度 研究開発用の高品質グラフェン膜の製造受託サービスを開始しました。1cm角以上の基板に2次元結晶のグラフェンを直接成膜します。
・最低オーダー数は2枚単位~
・オーダー後、仕様打合せ~納品まで1週間程度
・納品時に、納品物の光透過率、シート抵抗、シートキャリア密度、キャリア移動度、ラマン分光スペクトルを提供します(支給いただく基板部品に応じて成膜時の温度を調整します。成膜温度が低いと品質が低下する傾向があります)
・5cm角以上のサイズ、多層成膜については別途相談
・受託元はシーズテクノとなります

シーズテクノでは、いくつかあるグラフェン作製法の中で、マイクロ波プラズマCVD法という、基板に直接成膜する製法を採用しているため、銅などの金属上にグラフェンを形成した後に剥離・転写する方法よりも、転写時の膜質劣化がなく、均質な膜厚かつ結晶品質が優れているのが特徴です。また、CVD法では一般に700~1,000℃程度で成膜することが多いなか、300℃程度の低温でも成膜できる技術を有します。

グラフェン成膜用マイクロ波励起表面波プラズマCVD装置



シーズテクノとみんな電力は共同研究を通じて、高品質のグラフェンを直接成膜で製造する技術を有するほか、シリコンと組み合わせたグラフェン太陽電池で一定程度の発電効率を達成しています。今後は、新たな研究パートナーとも連携しながら、
(1) レアメタルフリーで環境負荷の少ないエネルギー用途(太陽電池、リチウムイオン電池、全固体電池、キャパシタ等)の開発
(2) グラフェンの量産技術の開発
を促進し、新テクノロジーに基づいたサステナブルな世界の実現を目指していきます。

【シーズテクノ株式会社について】
2013年3月設立。カーボン等の電子光材料を活用して太陽電池、キャパシタ、LED、トランジスタ及びセンサーを研究、開発、製造及び販売を行う。
取締役開発部長の梅野正義は、名古屋工業大学名誉教授。名古屋工業大学退任後、中部大学教授、客員教授を歴任。半導体デバイス関係論文約550編、特許30件。2013年シーズテクノ株式会社を創業し、研究開発を開始し現在に至る。

~主な研究開発プロジェクト(最近15年間)~
・NEDO次世代太陽電池プロジェクト「カーボン薄膜太陽電池」(研究代表):平成14年6月~17年3月
・グラフェンのCVD成長による大面積化に成功(平成18年中部大学、世界初)特許第6116004号、他
・論文 Chemical Physical Letter 430 (2006) 56-59、Direct Synthesis of Large-Area Graphene on Insulating
Substrates at Low Temperature using Microwave Plasma CVD, :ACS Omega 2019 4(6),11263-11270
・総務省戦略的情報通信研究開発推進制度(SCOPE)プロジェクト
「ソーラー飛行船によるセンサーネットワークの研究開発」(研究代表):平成19年9月~22年3月
・トヨタ自動車との共同研究「カーボン系太陽電池の開発」(研究代表):平成20年9月~26年3月
・経産省戦略的基盤技術高度化事業(サポイン)
「カーボン薄膜太陽電池用プロセス」神港精機-中部大学(再委託、代表):平成22年7月~26年3月
・NEDO「グラフェン基盤研究開発事業」/「ショウノウによる単結晶グラフェンの研究開発」:平成24年10月~平成26年3月
・NEDO「新エネルギーベンチャー技術革新事業」/「グラフェン超広帯域透明導電基板の技術開発」:平成30年1月~平成30年11月
・グラフェン活用太陽電池の研究

【みんな電力株式会社】
2011年5月設立。電気の生産者が見えてつながる「顔の見える電TM」を掲げ、法人および個人向けに再生可能エネルギー由来の電力を供給するほか、「みんなラボ」において研究開発や商品企画・開発を行う。おじいちゃんおばあちゃんからちびっこまで、みんなでエネルギーを生み出してつながる社会を目指す。

【お問合せ】
シーズテクノ株式会社 研究開発・製造部 / 今井田、梅野
ウェブ:http://www17.plala.or.jp/CsTechno/index.htm
メール:cstechno@minden.co.jp

みんな電力株式会社 広報担当 / 佐藤、姫井
ウェブ:https://minden.co.jp/
メール:pr@minden.co.jp

※記載内容(リンク先を含む)のサービスや表現の適法性について、ドリームニュースでは関知しておらず確認しておりません。

  • 科学、技術研究、環境

添付資料

会社概要

商号
みんな電力株式会社(ミンナデンリョクカブシキガイシャ)
代表者
大石 英司(オオイシ エイジ)
所在地
〒154-0024
東京都世田谷区三軒茶屋2-11-22 サンタワーズセンタービル8F
TEL
03-6805-2228
業種
電力・ガス・水道
上場先
未上場
会社HP
https://minden.co.jp/

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