メディアが好むプレスリリースとは?メディアはプレスリリースのここを見ている

プレスリリースマガジン編集部

以前開催したセミナーで記者の方を講師にお呼びしたのですが、メールで受け取ったプレスリリースをどのように取捨選択するかを実際に見せていただくため、ご自身のノートPCをお持ちいただいたことがあります。実際にメールソフトの受信ボックスに届いた数百本のプレスリリースから、ニュースになりそうな気になるプレスリリースを数本ピックアップしたスピードは、なんと数十秒でした。

どのような点に着目して、数本のプレスリリースをピックアップしたのでしょうか?
今回は、実際にメディアの方に聞いた【メディアが好むプレスリリースとは?メディアはプレスリリースのここを見ている】をご紹介します。

これまでにない『新規性』

これは分かりやすいですね。これまでになかった目新しい商品やサービスは、メディアの目に留まりやすい内容の1つです。特に「世界初」「日本初」といった初物はニュース性もあり注目されます。「うちの商品は、世界初とか日本初でないから無理だな」と思ったあなた!あきらめるのはまだ早いですよ。「業界初」や「地域初」など切り口を変えれば「初」物を演出できるかもしれません。

ここで1つ注意点が。「〇〇初」という文言を使用する場合、その根拠が必要となります。プレスリリースは企業の公式文書ですので、プレスリリースの中に必ず根拠の記載をしましょう。

ギャップや驚きを与える『特異性』

人はギャップに弱い生き物です。今まで何とも思ってなかった異性の新たな一面を知ることによって興味を持ってしまういわゆる「ギャップ萌え」は、プレスリリースに活かすことでメディアの興味を引くことができます。

例えば「1粒1万円の梅干し」や「夏に激辛鍋イベント開催」のようなニュースって「1粒なのに1万円って高すぎ!」「夏なのに激辛鍋!?」ってついつい気になってしまいませんか?自社の商品やサービスも「〇〇なのに〇〇」というギャップや驚きを打ち出せるか考えてみましょう。

社会的にどのように役に立つかという『社会性』

実際にニュースになった事例をご紹介します。

ある企業が「新しい乾電池」を新発売することになりました。この「新しい乾電池」のウリは、従来の乾電池よりも〇倍長持ちするということ。この企業は「従来の乾電池よりも〇倍長持ちする」ということから、家計の節約に一役買うことで主婦の役に立つという観点と、乾電池が長持ちすることによりゴミが減り、地球環境の保全につながるという社会的視点をプレスリリースに盛り込み、多くの媒体でニュースとなったそうです。

単に「乾電池を新発売」という情報だけだと、ここまで多くの媒体で取り上げられなかったことでしょう。その商品やサービスを提供することで、誰の役に立つのか、そして社会的にどのように役に立つのかという視点は、メディアの注目を集める上で重要なポイントの1つです。

世の中の流行を捉えた『時事性』

世の中の流行や時事ネタに関連することは、メディアだけでなく全ての人が気になる話題ではないでしょうか。コロナ禍で家にいる時間が増えたため、おうち時間を有効に活用できるアイテムやバーチャルリアリティを活用したサービス、またコロナ対策アイテムや時事ネタに関連するサービスなど今だからこそのものがあるはずです。

例えば、今や大人気ヒットとなったテレビアニメ「鬼滅の刃」。町中に「鬼滅の刃」コラボグッズが溢れる中、とある町職員のSNS投稿が話題となりました。町公式のインスタグラムで「#鬼滅の刃」のハッシュタグをつけて、日本刀のイベント「奥出雲たたら展2020」で展示されている日本刀を紹介したところ「鬼滅の刃」の主人公の刀に似ていると話題になりメディアでも取り上げられた結果、来場者が急増したのです。プレスリリースとは異なりますが、時事性とSNSの凄さを知った出来事でした。

限定物などの『希少性』

ここでしか手に入らない限定品や数量限定品と聞くとなぜだか無性に欲しくなってしまいますよね。プレスリリースでも珍しいものや限定品などは、ニュースになりやすい要素の1つです。

ギャップや驚きを与える『特異性』と通ずるところがありますが「1粒1万円の梅干し」や「限定100本のウイスキー」「100年に一人の美少女」などと聞くと気になってしまいませんか? どれだけ希少価値が高くレアなのかを謳えれば、大きなアドバンテージとなること間違いなしです。

感動ストーリーのような『人間性』

プレスリリースのネタで新商品を発売するというネタは王道ですが、それだけだと記事にして欲しいのだろうなという考えが透けて見えてしまい、メディアの目にはプレスリリースではなく広告として映ってしまうそうです。(大手WEBメディア編集長談)
そのため、商品開発した中で苦労した人間臭い感動ストーリー(=人間性)があるとまた違って見えるとのこと。

下の2つでより気になるのはどちらですか?

【1】くちどけとビターな苦みが特徴。カカオ配合率95%の大人な味わいの本格チョコレートを新発売した。

【2】20歳で日本からガーナに移住した「カカオハンター」がカカオ豆を厳選。カカオ配合率95%の本格チョコレートを新発売した。

なんとなく【2】の方が気になってしまいませんか?

毎年24時間テレビを感動の押し付けだと揶揄する声が聞かれますが、ここ20年ほどは平均視聴率約16%と中々の数字をたたき出しています。なんだかんだ言ってもやっぱりみんなドラマに弱いのね。だって人間だもの。


1日に1人の記者に届くプレスリリースの数は400~500本とも言われています。その中から実際に記事になるのは10本程度という狭き門。実際、単なる商品紹介のプレスリリースは、記者の目には広告として映っており、取材して欲しいという企業の想いが透けて見えるそうですよ。

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プレスリリースマガジン編集部 by ドリームニュース
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