ダメなプレスリリースの雛形を元に書き方を解説[イベント・セミナー開催報告編]

プレスリリースマガジン編集部

【解説シリーズ!】では、各プレスリリースの内容に合わせて、ダメなサンプルリリースをもとに注意すべきポイントを解説しています。

過去に紹介したダメなプレスリリースの雛形を元に解説している記事はこちら

今回で8回目となる【解説シリーズ!】のテーマは「イベント・セミナー開催報告」です。
プレスリリースの題材となる趣旨は以下の通りです。

書籍・雑誌等の発行および販売をしている株式会社●●●●が、自社で発売したレシピ本『◯◯◯◯』の出版記念として20xx年x月11日(土)に開催した出版記念トークイベントの開催レポートを発表した。

タイトル

まずはタイトルです。

適切ではないタイトルの例

ベストセラー料理研究家 鈴木花子氏の新スイーツレシピ本『◯◯◯◯』出版記念トークイベント開催

タイトルに「開催報告」である旨を明記しよう

このタイトルを読んだだけでは、今回のプレスリリーステーマが「開催をする(開催告知)」なのか「開催をした(開催報告)」なのかが明確ではありません。また、どちらの意味にも読めますね。
プレスリリースの主旨がしっかり伝わるようなタイトルづけを心がけましょう。

適切なタイトルの例

1【イベント開催報告】ベストセラー料理研究家 鈴木花子氏の新スイーツレシピ本『◯◯◯◯』出版記念トークイベントは2盛況で終了!特製カップケーキの試食も好評。

1では、タイトルの出だしに「開催報告」である旨をしっかり明記しました。わかりやすいですね。加えて2でイベントが大成功であったことにも触れることで、より本文への関心を誘うタイトルに変身しました。

本文

続いて本文です。

適切ではない本文の例

書籍・雑誌等の発行および販売をしている株式会社●●●●(本社:東京都港区 代表取締役社長:▲▲▲▲)は、20xx年x月10日(金)に発売された20分で簡単にお菓子作りができるレシピ本『◯◯◯◯』の出版記念として、20xx年x月11日(土)に開催した出版記念トークイベントの開催レポートを発表します。

『◯◯◯◯』は、フードコーディネーター・料理研究家である著者:鈴木花子氏が考案した、身近な材料を用いて20分以内で作れるお菓子が30レシピ掲載された料理本です。

20xx年x月11日(土)、出版記念トークイベントの会場である「ふれあいプラザ渋谷店」では、3鈴木花子氏によるトークタイムや「料理に関するお悩み解決コーナー」「書籍購入者へのサイン会」などのトークイベントを行いました。

【書籍概要】
『◯◯◯◯』
単行本: 80ページ / 150×130ミリ / 価格:1,500円(税込)
出版社:株式会社●●●● / 発売日: 20xx年x月10日
販売先:全国の主要書店、Amazon等の各通販サイトにて販売中

今後も株式会社●●●●は、書籍の発刊のみならず出版記念イベントや朗読会の開催などを積極的に開催して参ります。

(以下、【会社概要】【報道関係者向けお問い合わせ先】の記載へ続く)

具体的な「当日の様子」こそがニュースバリュー!

3では、イベントの進行プログラムだけが淡々と書かれています。
開催告知のプレスリリースであれば問題ないですが、開催報告のプレスリリースとしては当日の様子が分からず不適切です。

だからこそ、開催報告のプレスリリースではイベント・セミナーにおける具体的な当日の様子や反響の声がニュースバリュー(情報価値)となります。当日の臨場感がしっかり伝わる文章を書くことで、直接現場に取材に行けなかった記者が記事にしてくれる可能性がアップするかもしれません。

適切な本文の例では、具体的な来場者数4、当日のサプライズ情報5、トークタイムで著者が実際に語った話6、参加者の生の声7が入った文章になっています。こうした客観的で具体的な情報が、結びの文章の「大盛況で幕を閉じた」8につながっているのが分かりますね。

終了したイベントでも、きちんと「開催概要」を記載しよう! 

もう開催終了したイベントだとしても、イベント名、開催(期間の場合は開始日と終了日)、開催時間、開催場所、料金などの基本情報である「開催概要」9は必ず記載しましょう。

開催報告がメインテーマのプレスリリースだとしても、記者が記事を書くうえで前提情報として知っておかなければならない「開催概要」の記載は重要です。

適切な本文の例

書籍・雑誌等の発行および販売をしている株式会社●●●●(本社:東京都港区 代表取締役社長:▲▲▲▲)は、20xx年x月10日(金)に発売された20分で簡単にお菓子作りができるレシピ本『◯◯◯◯』の出版記念として、20xx年x月11日(土)に開催した出版記念トークイベントの開催レポートを発表します。

『◯◯◯◯』は、フードコーディネーター・料理研究家である著者:鈴木花子氏が考案した、身近な材料を用いて20分以内で作れるお菓子が30レシピ掲載された料理本です。

20xx年x月11日(土)、出版記念トークイベントの会場である「ふれあいプラザ渋谷店」には、430名の参加者が来場しました。開場と同時に、イベントの参加特典であるオリジナルスイーツの5カップケーキが鈴木花子氏から参加者へ直接手渡されるというサプライズがあり、会場からは感嘆の声が上がりました。

トークタイムのコーナーでは、鈴木花子氏が6フードコーディネーターを志すきっかけとなったエピソードや本書『◯◯◯◯』に掲載されているお菓子作りのポイント、おすすめのアレンジレシピ等について余すところなくお話していただきました。

7友人と2名で参加した20代の女性会社員の方は「お菓子作りは大変そうだという先入観があったが、今後は平日の夜でもお菓子作りに挑戦してみたい!」と熱く語ってくれました。

計1時間30分行われた本トークイベントでは、その他イベント参加者から寄せられた「料理に関するお悩み解決コーナー」や「書籍購入者へのサイン会」などもあり、8大盛況の中、幕を閉じました。

9【開催概要】
名称:『◯◯◯◯』出版記念トークイベント
日時:20xx年x月11日(土)15時00分~16時30分
会場:ふれあいプラザ渋谷店 7F催事場 Aホール(東京都渋谷区△△△2-2-2)
参加費: 1,000円(税込)<ワンドリンク・オリジナルスイーツ込み>
定員:30名(事前申し込み制)
主催:株式会社●●●●
出版記念トークイベント開催ページ:http://www.example.jp/event

【書籍概要】
『◯◯◯◯』
単行本: 80ページ / 150×130ミリ / 価格:1,500円(税込)
出版社:株式会社●●●● / 発売日: 20xx年x月10日
販売先:全国の主要書店、Amazon等の各通販サイトにて販売中

(以下、【会社概要】【報道関係者向けお問い合わせ先】の記載へ続く)


以上が「イベント・セミナー開催報告」に関するプレスリリースを作成する上でのポイントです。

今回は、プレスリリースの文章の書き方にフォーカスしましたが、併せてイベント当日の様子が分かる写真も積極的に活用してみましょう。イベントの盛況ぶりがよりリアルに伝わります。
もちろん写真を使用するときは、撮影許可の有無の確認や個人情報が特定されないよう人物像に加工を施すなどの配慮は忘れずに。

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