メディアに「読まれる」プレスリリースとは?

プレスリリースマガジン編集部

プレスリリースは、メディアへ直接自社の活動を知らせることができる「企業の公式文書」です。メディアによって記事化となれば、結果的に自社や商品・サービスの認知度アップを見込めるため効果的な広報手段です。そのため、エンドユーザーに届ける前に、記事を書くメディアに読まれるプレスリリースを意識して作成する必要があります。

メディアは毎日数多くのプレスリリースを受け取っているため、いかに「読まれる」プレスリリースを配信するかがポイントです。今回は、メディアの目に留まるプレスリリースを作成するために心得ておきたい2つの側面をご紹介します。

内容にニュースバリューがあるか

プレスリリースで最も大事なことは、「記事化するに値するニュースバリュー(情報価値)があるかどうか」です。通常、企業のHPで公開する「お知らせ」に該当するものや、業界動向のようなニュースレターは、プレスリリースのテーマとして適切ではありません。

新商品の発売や新サービスのリリースなど、できるだけキャッチーなものが記事化しやすい一般的な例ですが、ただ概要だけを羅列してもメディアの目には留まらないでしょう。ありきたりな内容を配信して、企業価値を損なうことになれば逆効果です。概要に加えて「その商品・サービス独自の価値」「発売・リリースすることによってどんな効果を見込めるのか?」などの情報を適切に盛り込み、ニュースバリューを高めていきましょう。

ニュースバリューは、読み手のメディアにとっても変わってきます。例えば一般消費者を読み手に想定した場合には、商品価格や特徴などハード面が重要となってきますが、一転して投資家や経営者をメインの読み手とすると、開発背景や事業計画などのソフト面の記載を充実させることが「ニュースバリュー」に直結します。

プレスリリースを読む相手の顔を意識してプレスリリースを作成すると良いでしょう。

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読みやすい文面作り

プレスリリースは企業がメディアに対して発信する公式文書のため、ニュースバリューのある内容とともに読みやすい文面であることが大切です。広告やメルマガのような体裁は適切ではなく、要点を分かりやすくまとめたシンプルな文章を意識しましょう。

1:タイトルが最重要

読まれるプレスリリースメディアは日々送られてくるプレスリリースの中から、タイトルで読むか読まないかを判断します。プレスリリースの内容がひと目で分かるよう、簡潔にポイントをまとめ、キャッチーなタイトルにしましょう。メディアに対して、どんなニュースバリューがあるプレスリリースなのかを知らせることが重要です。

また、時流に乗ったキーワードをタイトルに入れることでプレスリリースが目につきやすくなります。自社商品がどんな利益をもたらすのか、社会性と結びつけてPRすることで、「今、社会に求められているもの」と認知されやすくなります。

例1

飲食業界でできるサステナブルな取り組み 経営者向け●●セミナー20××年●月●日オンライン開催 ××大学××教授が登壇・身近なエコを解説(キーワード:サステナブル、エコ)

例2

テレワークを推奨し「新しい生活様式に順応する」●●サービス、サブスクリプション提供開始 場所を選ばない、高画質なビデオ通話が可能に(キーワード:テレワーク)

なかなか良いタイトルが思いつかない場合は、本文が完成した後、最後に考えると良いでしょう。

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2:書き出し文ではプレスリリースの結論をとなる文章を

タイトルで引き付けた後、一番最初に読まれるのが「書き出し文(本文冒頭の文章)」です。「いつ、どこで、誰が、何をした(する)」のかが分かる、「プレスリリースの結論となる文章」を冒頭に記載しましょう。

●●事業を展開する××株式会社は~など、主語となる会社名の前に事業内容を修飾語として付け加えることで、その会社が何をしている企業なのかが分かりやすくなります。
タイトルとこの一文を読めば、プレスリリースの内容が大方理解できるようにするのが理想的です。

例:商品リニューアルのプレスリリースの場合

タイトル:
【美味しく食べて健康を考える】人気ラーメン●●が糖質20%オフにリニューアル 20××年×月×日から全国の●●店舗にて提供開始

書き出し文:
全国にラーメンチェーン店を展開する株式会社●●●●(本社:東京都港区 代表取締役社長:▲▲ ▲▲)は、人気ラーメン●●(http://www.example.jp)を糖質20%オフへリニューアルし、20××年×月×日から全国の●●店舗にて提供開始します。

ポイント
① 会社名の前に事業内容・社名のあとに所在地と代表者名を記載することで、大まかな自社の立場を表明する
② 商品紹介へリンクするURLを挿入し、メディアがすぐにアクセスできるよう促す
③ いつから、どこで提供開始なのかを明白にする

×悪いタイトル例:
商品リニューアルについて、●●リニューアルについてのお知らせ など

タイトルを見ても何についてのプレスリリースなのかがわからないようなタイトルは不適切です。しっかり具体的に記載しましょう。

3:重要な事柄はできるだけ上部に記載

日々たくさんのプレスリリースに目を通しているメディアが途中で読むのをやめても伝わるよう、記事化する際に必須となる重要な事柄(商品・サービスの概要やアピールポイントなど)はできるだけ本文上部に記載しましょう。
プレスリリース本文の体裁は、①書き出し文(結論) ②商品・サービスの概要 ③提供における背景やアピールポイント ④今後の展望 ⑤会社概要・問い合わせ先 の順が一般的です。

メインテーマに付随する、時事性や希少性のある話題があればこちらに記載していただくのも良いです。その場合は、説得力を持たせるため具体的な根拠や数値を用いて記載しましょう。抽象的な表現はNGです。

●●サービスは従業員と対面せず完全非接触で注文することができ、××掲載のシェフが選んだ食材を最短××日で自宅へお届けします。 感染症対策として20××年×月から、オンライン完結サービスへリニューアルしました。

ポイント
① 直近のリニューアル等の背景を記載し時事性をアピール
② 「一流シェフ」「凄腕シェフ」等の記載は避け、「どのような実績があるシェフなのか」を記載
③ 「すぐに」「最速で」等の記載は避け、お届けまでの日数を具体的に記載

まとめ

いかがでしょうか。「読まれる」プレスリリース作りのためには、内容のニュースバリューと文章としての読みやすさの両方が揃うことが重要となります。まずは書きやすいテーマを選定し、アピールポイントを書き出してみると良いでしょう。切り口を変えたり、商品やサービスの実績を本文内に盛り込むことによって、ニュースバリューを持たせることが可能です。
プレスリリースマガジンでは、テーマ選定から書き方、気をつけるべきポイントまで詳しく解説しています。是非ご参考ください。

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