株式会社マーケティング・トルネード(愛知県海部郡蟹江町)はロスマネジメントの情報提供を目的としたサイト、『雇用と心のホットライン』( http://www.loss-manage.com/ )を開設した。
大学発ベンチャー、有限会社日本メンタルサバイバルセンターとの共同企画で開設された同サイトは、昨今の急速な雇用情勢の悪化にに伴って生じる「心理的な喪失感」へのケアを目的としており、「解雇される側」だけでなく、「解雇する側」にとっても必要な心のサポート情報、支援プログラムを提供している。
本サイトの共同企画者のひとりでもある、堀之内高久氏(横浜国立大学準教授/統合心理臨床家)によれば、「解雇されるかも知れないと感じている個人、突然の解雇をご経験した個人は、心に大きな喪失感をかかえており、早期に適切な支援・対処を行わなければ、社会復帰が大きく遅れてしまう原因になる」との警鐘を鳴らしている。
また、解雇を言い渡された側だけでなく、解雇を言い渡す役割を担った担当者も、大きな精神的負担が予測されるため、早期に適切な支援が必要である。
こうした問題への対処方法は、専門家の間では「ロスマネジメント」と呼ばれており、海外では企業責務として取り組む動きが加速しているが、日本ではまだ定着しておらず、今後の啓蒙活動が強く期待されている。
なお、本サイトでは、解雇を告げられた個人を対象として、「解雇直後の対応、日常生活での対処法、社会復帰のための手順」などをまとめたガイドラインを無償(ダウンロード形式)で提供している。
個人だけでなく、企業内での利用や再配布も自由となっている。