米国の調査会社WWMR, Inc.が発行した報告書「Cancer Pain」によれば、2008年における米国の癌性疼痛の薬剤治療市場は31億ドルの規模と報告されています。癌性疼痛市場の主流はオピオイド薬剤であり、この傾向は今後10年を通して続く見通しです。予測期間においては、癌性疼痛患者の継続的増加が市場規模の主な拡大因子となるでしょう。
疼痛治療を目的として開発されている多くの薬剤のうち、規制当局に癌性疼痛向けとして認可を求めているものはほんのわずかです。そのほとんどは併用療法としての、あるいは画期的なデリバリーデバイスを用いるフェンタニルあるいはその他オピオイドの組成変更品です。既存オピオイドの組成変更品は、医療支払者が承認済みの処方集ですでに利用可能となっている古い薬剤より経済性の面で優れていない限り、市場シェアの獲得は難しいでしょう。
現在、米国の410万人の癌患者の半数が疼痛を経験しており、このうちの60万人は中程度から強度の痛みを抱えています。WWMRでは、米国市場は2018年には250万人以上という癌性疼痛患者人口を抱え、53億ドルの市場規模に至ると推計しています。ほとんどの痛みは腫瘍による組織へのダメージの結果引き起こされるものである一方、癌性疼痛の一部は化学療法、放射線治療、あるいは外科手術によって引き起こされるもので、患者の25%は複数のタイプの癌性疼痛を経験しています。
報告書「Cancer Pain」では、7タイプの癌性疼痛（腫瘍起因性・治療起因性・神経因性・癌性突出痛・悪性骨痛・内臓痛・軟組織痛）の2008年の市場推計および2018年の予測を提供しています。また、腫瘍専門医・疼痛専門医へのインタビューやWWMRの「US Pain Clinic Monitor」からのデータも掲載されており、癌性疼痛市場の付加的な展望を提供します。WWMRの「US Pain Clinic Monitor」は100以上のペインクリニックを調査したものであり、7種の癌性疼痛と26種の他の疼痛に関する処方データを掲載しています。
【 英文市場調査報告書 】
Cancer Pain
米国の癌性疼痛市場
http://www.infoshop-japan.com/study/ww78470-cancer-pain.html
出版社WWMR, Inc.
出版日2009/02
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