2011年11月09日 11:00

Cash Is King・・不安の極にあるものは全て売られ急落した9月の波乱相場から、1800ドル手前に戻してきた「金」相場の見通しについて(株)メリンダ・ダイヤモンドのレポートです。

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ギリシャ危機による信用不安からリスク資産の換金処分の嵐に9/26の1584ドルの安値を付けるまで300ドル以上も急落したNY「金」相場が、11/7には1800ドル手前の1795ドルまで持ち直してきた。波乱の「金」相場はその後にもFOMC、G20、10月米雇用統計を経てリスク資産として売られるようになった「金」、また安全資産として買われる「金」とマーケットの評価が流動する「金」相場はどうなるのか?

年初1400ドル近辺から始まったNY「金」は欧州金融危機を始とする通貨不安や過剰流動性による投機資金の流入や中央政府の「金」準備へのシフト、中国・インドの需要に押されて9/5に1923ドルの高値まで500ドル強

上昇をした後、ギリシャ危機による信用不安からリスク資産の換金処分の嵐に9/26の1584ドルの安値を付けるまで300ドル以上も急落したNY「金」相場が,11/7には1800ドル手前の1795ドルまで持ち直してきた。

波乱の「金」相場を取り巻く世界経済から今後の「金」相場を分析してみます。

Cash Is King・・不安の極にあるものは全て売る、

3年前のリーマンショック後の世界同時 不況を連想するような急落地合いが世界市場を9月一杯吹き抜けたが、

中期的流れを 見ると、1900ドル突破後、1580ドル台まで急落。その後、短期的乱高下を繰り返しながら、 下値を徐々に固め、レンジが底上げされてきた。

投機マネーが売り手じまいに走った後に、長期投資家と実需筋が買うというパターンになってきているようだ。

今月の初めには米FOMC,G20、10月米雇用統計の発表と大きなエベントが続いたが、「金」相場にはマイナス材料に反映するものはなかったようだ。

まずFOMCではバーナンキ議長の演説は今後も金融政策の変更がなく、13年半ばまでは今の金融緩和が継続されることが確認され

、更なる追加緩和策の可能性に言及した事は金利を生まない「金」にとってはプラス材料であった。

G20の内容はギリシャ問題に終始し、確たる問題が出てこなかったが、ギリシャの国民投票を藪から棒に出したギリシャ首相が世界の非難攻勢に国民投票を撤回し、

自らの辞任と引き換えに連立政権として出直してゆく経過は信用不安からのリスク回避の売りを避けたといえる。

またECBの新任のドラキ総裁が挨拶代わりの0.25%金利を引下げ、1.25%にした措置は同様に金利を生まない「金」には大きなプラス材料となった。

一方注目の雇用統計は8万人の雇用増と予想の9.5万人に届かなかったが、失業率は9.0%と0.1%改善し、マーケットは中立に捕らえていたようである。

最近の市場ではリスク資産として売られる新たな展開となり、時には安全資産として買われるような日替わりの解釈が交錯するようだ。

ところで最近の相場は毎日30ドルから80ドルの変動幅で大きく動くのは,オバマ米大統領主導の米金融規制改革法(ドッド・フランク法)と言う新しい法案が

その中に商品先物も米商品先物取引委員会(CFTC)を通じて規制の対象となっている。

 原油、穀物などの商品価格が投機マネーにより乱高下することで庶民の生活が脅かされるという批判にオバマ氏が答えた形だが、

これによって銀行やヘッジファンドの自己勘定取引部門が、動けずに取引の潤滑油を欠いたような形になり、価格が折り合うまで大きな変動幅が生じるようになった背景があるようだ。
ところで「金」を取り巻く状況に大きな変化はなく、数ヶ月前と同じように

「金」の上昇要因は

(1)リーマンショック後からの過剰流動性による世界的インフレ懸念


(2)中東の地政学リスク

(3)ギリシャからイタリアに移ってきた欧州の財政債務懸念

(4)ドル・ユーロの通貨不安

(5)インド・中国の旺盛な宝飾需要

(6)中央政府の「金」購入と基本的な要因には変わりはないようだ。

外貨準備や中国インドなど新興国の個人により買われてきた実需は大きな下支えであり上昇相場の期待である。

中国とインドだけで世界の年間金生産量の3分の2を買い占め希少資源として長期退蔵しているBRICsや韓国、タイ、メキシコなどの諸国は外貨準備の通貨の構成を変更し、

ドル偏重を改め少なかった「金」の比率を増やしていることなどはIMFの「金」売却の終了などと共に需給関係を今までとは大きく変えた要因である。

下落要因としては


(1)米国の金融政策が利上げに転換する時であるが、この時には金利を生まない「金」 を売ってドルを買う流れで 表層雪崩現象が起こる可能性がある。
   
(2)歴史的高値圏にありリサイクルの「金」の実需の売りが断続的に出ることや

(3)ETFやNYコメックス先物の投機筋の高値圏での売り物が株式・原油の下落から換金売りに連動し、リスク資産として売り浴びせられる可能性は常にある。

(4)ギリシャ財政の破綻懸念、イタリアの国債価格急落による信用不安からリスク資産として「金」をも売却するリスク回避の流れが出てきている。

ここへ来て、本格的な上昇相場につなげるには、「リスク資産」から「安全資産」への評価切り替えが必要不可欠と考えられます。

このため、「リスク資産」としての市場の評価が続く限りは、1,600ドル水準でボトムを確認したとの消極的な評価に留めざるを得ないかもしれず、

改めて1,900ドル、2,000ドルを試すには、通貨価値の希薄化などのマクロ投資環境のリスクをポジティブ材料として評価することが必要不可欠であるように思われます。

(レポートは弊社独自の分析によるもので売り買いをお薦めするものでは有りませんご判断は各自でお願い致します)

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メリンダ・ダイヤモンドの歴史

1973年宝石卸売業を創業

1978年香港現地法人設立。海外仕入の担当社員を常駐

1979年アメリカ New Yorkに Melinda Diamonds Inc を設立、大粒ダイヤモンドの仕入を開始

DOC会員: ニューヨーク・ダイヤモンドディーラーズクラブの会員になり、日本人としてユダヤ社会の仲間入りをする

1986年マンハッタンのダイヤモンド街、13W46THにNY自社ビルを置く

同年、イスラエル現地法人としてMelinda Israelをテルアビブに設立、ファンシー、

及び小粒ダイヤモンドの仕入れを開始

1988年 台東区東上野1-11-10に東上野店を設置

2004年 御徒町駅南口前に移転

社長のブログ http://wind.ap.teacup.com/uminoko/


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商号
株式会社メリンダ・ダイヤモンド(カブシキガイシャメリンダ・ダイヤモンド)
代表者
小野寺靖(オノデラヤスシ)
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