2014年07月17日 14:00

アルカテル・ルーセント、従来型の銅線電話回線で10Gbpsのデータ転送を達成、 ブロードバンド速度の世界新記録*1を樹立

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ベル研究所のプロトタイプ技術が、1Gbps対称型サービスの潜在能力も実証、敷地までの全区間でファイバの導入が不可能な地域でも、ファイバに匹敵する高速サービスの展開が可能に

2014717【参考日本語訳】 

201479日、パリ発】 アルカテル・ルーセント(CEO: ミシェル・コンブ(Michel Combes))の研究部門であるベル研究所は、従来型の銅線電話回線とプロトタイプ技術を用いて、10Gbpsというブロードバンド速度の新記録を樹立するとともに、既存の銅線アクセスネットワークを使用し、1Gbpsの対称型ウルトラ・ブロードバンド・アクセス・サービスを実現する方法を実証しました。

1Gbps
の「対称型」サービス、すなわち、帯域幅を分割し、上り・下り同時に1Gbpsの速度を実現することは、銅線ブロードバンドの分野では大躍進といえます。これによって、通信事業者は今後、ファイバ・トゥ・ザ・ホーム(FTTH)サービスと遜色のないインターネット接続速度を実現することができ、物理的、経済的、外観上の理由により、住居まで新たなファイバ・ケーブルを敷くことが不可能な場所では、ビジネス上の大きなメリットとなります。従来の方法とは異なり、縁石や壁、建物の地下までファイバを設置し、最後の数メートルに既存の銅線ネットワークを使用することが可能になります。

ベル研究所の試験では、XG-FASTと呼ばれるプロトタイプ技術が使用されました。これは、G.fast技術の拡張版であり、新たなブロードバンド規格として、現在は、ITU(国際電気通信連合)による最終検証が行われています。G.fastは、2015年の商用展開を予定しており、データ転送時に106MHzの周波数帯を使用し、100mの距離で最大500Mbpsのブロードバンド速度を実現する予定です。これとは対照的に、XG-FASTは、最大500MHzのより広範な周波数帯を使用し、高速化を実現するものの、距離については短くなってしまいます。ベル研究所では、単一の銅線ペアを使用し、70m以上の距離による、1Gbpsの対称型ネットワークを実現しました。また、2ペアの回線を使用し(「ボンディング」として知られる手法)、30mの距離で、10Gbpsの速度を達成しました。これら2つの試験では、欧州の事業者の提供する標準的な銅ケーブルが使用されました。

ベル研究所の所長であるマーカス・ウェルドン(Marcus Weldon)は、次のように述べています。
「私たちは常に、従来の機能よりも10倍優れた画期的な技術を用いて、現状の限界を突破することで、『未来を発明する』ことを目指しています。銅線での10Gbpsのデモは、これを裏付ける絶好の事例です。ブロードバンド技術を限界まで押し上げることで、通信事業者は、既存のネットワークを通じ、どのようにギガビット・サービスを提供するのかを決定し、可能な限り広範かつ経済的に、ウルトラ・ブロードバンド・アクセスの可用性を保証できます。」

アルカテル・ルーセントの固定ネットワーク部門プレジデント、フェデリコ・ギジェン(Federico Guillén)は、今回の成果について、次のように述べています。
「ベル研究所の最高速度も素晴らしい成果ですが、さらに重要な点として、彼らは今回、ウルトラ・ブロードバンドの固定アクセスに関する『現実世界』のアプリケーションで、新たなベンチーマークを確立しました。XG-FASTを使用することで、通信事業者は、FTTHの導入を推進することができ、すべての家庭への進出に伴う、大きな支出や遅延なしに、お客様のごく近くまでファイバを置くことができます。銅線による1ギガビットの対称型サービスを実現可能にすることで、ベル研究所では、通信業界に対し、ウルトラ・ブロードバンド・アクセスに関し、どのお客様も置き去りにしない、新たな方法をご提案していきます。」

技術的な背景情報:
銅線でのブロードバンド速度に影響を及ぼす主な要因は、以下の通りです。

● 距離:アクセス・ノードと顧客の電話ソケットの銅線接続が長くなると、ブロードバンド速度が遅くなります。これは、減衰に左右されます。
● 周波数:周波数帯が広くなると、ブロードバンドの高速化が可能となります。シャノン限界は、所定の媒体と周波数スペクトルで実現可能な最高速度を決定付けます。
● 高周波数は、低周波数よりも減衰が早いため、周波数帯が増加するにつれ、速度のリターンは減少していきます。

ベル研究所では、試験において、XG-FAST技術が、(試験対称のケーブルについて)70m以上の距離で1Gbpsの対称型サービスを提供可能であることを実証しました。これは、350MHzの周波数帯を使用して達成したものです。高周波数の信号は、70m以降は完全に減衰しました。

現実の使用状況では、実際の速度に影響を及ぼす、その他の重要な要因(今回の試験時には考慮されなかったものの、その他の場所では広範に研究されているもの)として、銅線ケーブルの品質や厚さ、隣接ケーブルの混線(ベクタリングによって除去可能)があります。

*1: 201479日現在


原文: Alcatel-Lucent sets new world record broadband speed of 10 Gbps for transmission of data over traditional copper telephone lines
http://www.alcatel-lucent.com/press/2014/alcatel-lucent-sets-new-world-record-broadband-speed-10-gbps-transmission-data-over-traditional



<アルカテル・ルーセントについて>
アルカテル・ルーセント(Alcatel-Lucent)はグローバル通信の分野をリードする企業であり、IPおよびクラウド・ネットワーキングの製品や革新的なソリューションを提供しています。また、サービスプロバイダとそのお客様、世界中の各種法人及び政府機関に対し、超高速ブロードバンドの無線/固定アクセスを提供しています。

アルカテル・ルーセントは、音声電話技術からデータ、ビデオ、情報の高速デジタル・デリバリーへ移行しつつある業界を牽引しています。これを支えるのはベル研究所です。ベル研究所はアルカテル・ルーセントが擁する研究所で、世界最先端の研究開発機関の一つであり、数えきれないほど多くの技術革新によりネットワーキングと通信業界の形成を担ってきました。

アルカテル・ルーセントは、これまでの技術革新が認められ、トムソン・ロイター社が世界で最も革新的な企業100社を選出する「Top100グローバル・イノベータ」の1社に選出されました。また、MITテクノロジー・レビュー誌による「世界で最も革新的な企業」50社の2012年度ランキングにも選出されています。さらに、ダウ・ジョーンズ社の「ダウジョーンズ・サステナビリティ・インデックス2013」において、技術ハードウェア&装置部門のインダストリー・グループ・リーダーに選定されています。アルカテル・ルーセントは、「コネクテッド・ワールド(つながった世界)」という企業ミッションのとおり、グローバル・コミュニケーションをより持続可能に、より利用しやすく、そしてよりつながりやすいものにしてまいります。

アルカテル・ルーセントはフランスのパリに本社を構える法人で、2013年の売上高は144億ユーロ。ユーロネクスト・パリ、ニューヨーク証券取引所に上場しています。
URLhttp://www.alcatel-lucent.com/ブログ:http://www.alcatel-lucent.com/blog
ツイッター:http://twitter.com/Alcatel_Lucent

<日本アルカテル・ルーセント株式会社について>
日本アルカテル・ルーセント株式会社は、次世代のネットワーク・サービスを中心とした固定/無線アクセス、IP、光伝送、アプリケーション、エンタープライズの事業分野で関連機器及びプロフェッショナルサービス、インテグレーション、保守を提供し、国内大手通信事業者をはじめ、各種法人、政府機関など幅広いお客様をサポートしています。
所在地:〒141-6006  東京都品川区大崎2-1-1 ThinkPark Tower 6F/代表取締役社長:二コラ・ブーベロ(Nicolas Bouverot)/資本金:4億円/URL(日本サイト):http://www.alcatel-lucent.co.jp

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本件に関するお問い合わせ先:
日本アルカテル・ルーセント株式会社
コミュニケーション部 クルザーチエ・キャロリーヌ
TEL03-6431-7000 FAX03-6431-7024
E-mailjpmarcom@alcatel-lucent.com
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