2020年04月01日 18:00

TheOdgersBerndtsonLeadershipConfidenceIndexを発表 新型コロナウィルスなどのディスラプションの時代をいかに勝ち抜くか現代のビジネスリーダーたちの揺らぐ自信とは

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エグゼクティブサーチ企業のオジャーズ ベルンソンはこのたび、Harvard Business Review Analytic Servicesと共同で開発した手法を用い、The Odgers Berndtson Leadership Confidence Indexを2020年3月12日(木)に発表した。これは、世界中の売上500万ドル~50億ドルの企業の経営陣・管理職・取締役およそ2000名から得たデータをもとに、ディスラプション*の時代を勝ち抜くためのトップリーダーの自信を数値化した初の試みである。また、本レポートでは、変化の時代を勝ち抜くためにトップリーダーに必要な資質と特性も明らかにしている。

*この調査報告では、「ディスラプション」とは、企業の戦略方針に影響を与え、経営を困難にさせかねない好ましくない力と定義した。たとえば新たなテクノロジー、異業種からの市場参入による競争の激化、気候変動、規制・監督、革新的なビジネスモデル、高まる消費者の期待、人口構成の変動などが含まれる。




現代社会において企業が成功するためには「リーダーシップというものを新たに作り変える」ことが欠かせないが、このことについて世界的に企業のトップリーダーたちの自信は揺らいでいる。

このレポートによれば、95%のエグゼクティブが、ビジネスの成功にはテクノロジーの進化、人口構成の変化、気候変動等によるディスラプションにうまく対応することが欠かせないと考えている。実際に、85%のエグゼクティブがすでに自身の企業がその影響を受けていると答え、さらには、88%が今後5年間にディスラプションによる影響はますます加速するだろうと予測している。
その影響は非常に大きい。Harvard Review Analytic Services (HBR-AS)によれば、世界中の95%のエグゼクティブ(1)が、こうした変化をいかに乗り切るかがこれからの企業の成功の鍵を握るだけではなく、「競合企業に対する明確な競争力」となると考えている。トップ企業の寿命はますます短くなっており、一説では、現在フォーチュン 500に名を連ねる企業の半分がここ10年のうちに消えてしまうだろう、とも言われている。(2)



【オジャーズ ベルンソン 日本マネージング・パートナー ヨハン アウテンボーハールドのコメント】
「日本の特異な組織体制に関しては、往々にして『日本は他とは違う』という言葉で言い表されることがある。しかし、かつては強みと考えられていた日本企業の特質が、今となってはトランスフォーメーションを推進する際の障害となってきている。」





本レポートによると、自社のリーダーシップチームがディスラプションにうまく対応してきた自信があると答えたエグゼクティブはわずか16%にすぎない。さらには、将来にわたってディスラプションの時代を勝ち抜くことができると自信を抱いているリーダーはたった15%であり、24%がリーダーシップチームの能力に不安を抱いている。この傾向は地域にかかわらず共通して見ることができた。この自信の揺らぎは、リーダー個人、特にCレベルの幹部層についてはさらに顕著なものとなった。CEOについては、85%が非常に重要な役割を担っていると回答した一方、40%が現在のCEOが今後5年間企業を成功に導いていくことは難しいだろうと考えている。


【オジャーズ ベルンソン CEO ケスター スクロープのコメント】
「リーダーシップの資質がかつてこれまでに問われたことはない。このIndexは、現代社会で企業が勝ち抜くために、リーダーに必要とされる特性に初めて目を向けたものである。
成功している企業は、リーダーシップにはスキルのみならず正しいマインドセットを持つことが必須だと理解している。リーダーシップが自信を持つためには、組織レベルでも個人においても、目まぐるしい変化に即時に対応できるようなアジリティが鍵となる。いまだかつてないディスラプションの時代に、変化に適応し機会をつかむためには、正しいマインドセットを持っていることが非常に重要である。」


これはCEOにとっては不快な真実だと思うが、これまでいかに優れた実績を上げてきたとしても、必ずしもディスラプションに対応できる能力を備えているとは限らないということだ。

このIndexでは、財務、人事、テクノロジーなどすべての部門のCレベル幹部層において自信の欠如が見られた。そして、強い自信を示した15%のリーダーとの間には明かな違いが見られた。




革新的なリーダーは、ディスラプションを機会としかとらえていない。必要なのは、変化に対する健全な姿勢だ

自信のある企業とそうでない企業とを比較すると、自信があると答えた企業においては、リーダーのビジョン、大胆さ、好奇心に加え、目的意識を持たせる能力が高く評価されていることがわかった。
企業がこの複雑で不透明な時代を勝ち抜くためには、リーダーシップが進化することに加え、継続的な変化に対応する推進力、適応性、好奇心、また率先して変化を促し、困難や苦境があってもそこから立ち上がり、あきらめずにやり遂げるビジョンと大胆さが必要だとオジャーズ ベルンソンは考える。リーダーには、変化に対応するマインドセット、古い指揮系統や管理体制から脱却する謙虚さが求められている。


【オジャーズ ベルンソン APACマネージング・パートナー マーク ブレイスウェイトのコメント】
「今回分かったことは、成功しているリーダーは、同僚と協力して結果を生み出そうとする傾向が強いということだ。自分がすべてを知っているわけではないと認める謙虚さをリーダーが持ち合わせていれば、なにか問題があったときにも大勢の人を巻き込み、みんなで考える、そして失敗することもある、というようなイノベーションの文化を醸成することができる。」
(*マークは昨年、アジア太平洋地域のCEOがディスラプションにどう向きっているかというテーマについて著書である「Leadership Disrupted」にまとめている)


出典

(1) HBR-AS Harvard Business Review Analytic Services, The State of Leadership: Is Disruption Creating a Crisis of Confidence? (2020)
(2) Innosight https://www.inc.com/ilan-mochari/innosight-sp-500-new-companies.html





【主な調査結果】

The Odgers Berndtson Leadership Confidence Index 2020より抜粋

■グローバル企業の85%がディスラプションによる影響を既に受けていると答え、さらには88%の企業が今後5年間にこの傾向はますます加速するだろうと予測している。

■95%のエグゼクティブが、ディスラプションへの対応が企業の成功と競争力強化に欠かせないと考えている。

■これまでに自社のリーダーシップチームがディスラプションにうまく対応してきた自信があると答えたエグゼクティブはわずか16%にすぎない。

■将来にわたってディスラプションの時代を勝ち抜くことができると自信を抱いているリーダーはわずか15%であり、24%がリーダーシップチームの能力に不安を抱いている。

■自信があると答えた企業においては、リーダーのビジョン、大胆さ、好奇心が高く評価されている。自信のある企業では80%がこれらの要素を肯定的にとらえている一方で、不安を抱く組織では5%以下。

■自信があると答えた企業では、ディスラプションに立ち向かう際に直面する障壁にうまく対処できている傾向がある。不安を抱いている企業の58%が、一番の障壁は変化に対する抵抗であると答えた一方、自信のある企業でそのような問題を認めたのは31%にすぎない。

■いずれの地域においてもリーダーシップチームは共通して不安を抱いており、トップが成功に必要な素質を備えていると回答したのは14-17%にすぎない。トップの対応能力について最も多くの企業が不安を抱いているのは北米で、その割合は27%にも上った。

■リーダーシップチームの重要性の認識と、実際の自信には開きがある。CEOについては、85%が非常に重要な役割を担っていると回答した一方、40%が現在のCEOのまま今後5年間成功を続けるのは難しいだろうと考えている。

■シニアエグゼクティブは、自社のリーダーシップチームのタレントマネジメント、変革を推進する能力に不安を抱いている。

■不安を感じている企業が、ディスラプションに立ち向かう際最も大きな障壁としてあげたのが、変化に対する抵抗(58%)、続いてトップリーダーシップチームのビジョンの欠如(56%)だった。これらの課題は、対応に不安を感じていると答えた組織において顕著だったが、それは障壁自体が大きいということではなく、自社のリーダーがこのような分野において対応できていないことが原因だと考えられる。




【THE ODGERS BERNDTSON LEADERSHIP CONFIDENCE INDEXの手法】

The Odgers Berndtson Leadership Confidence Indexは、ディスラプションに対応し企業を成功へと導くための世界中のビジネスリーダーの自信を数値化した初の試みであると考えている。
この手法は、オジャーズ ベルンソンがHarvard Business Review Analytic Services (HBR-AS)と共同で開発したものである。分析は、世界中の売上500万ドル~50億ドルの企業の経営陣・管理職・取締役1,890名からの回答に基づいて行われた。
このIndexは、企業リーダーのディスラプションへの対応能力の自信を数値化したもので、調査は、リーダーシップに関する44の特性と行動についての質問に回答する形で行われた。さらには、スキル、経験、意欲、行動特性への自信も測った。高い自信を示した企業とそうでない企業を比べることにより、将来の成功について明るい展望を持つ企業に共通するリーダーの行動と特性を明らかにした。



【オジャーズ ベルンソンについて】

オジャーズ ベルンソンは、さまざまな規模、組織、成熟度のクライアント企業のニーズに応えるべく、エグゼクティブ人材の外部採用や、リーダーシップアセスメントに関わる人材コンサルティングサービスを提供しております。日本、オーストラリア、インド、中国、シンガポールを含む世界29か国に、50以上の専門分野・業種に精通した250名のパートナーを擁しております。(www.odgersberndtson.com)



【レポートのダウンロード】

https://www3.odgersberndtson.com/LCI2020

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商号
Odgers Berndtson(オジャーズベルンソン)
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オジャーズベルンソン(オジャーズベルンソン)
所在地
〒105-0001
東京都港区虎ノ門1-1-28 東洋プロパティ虎ノ門ビル6階
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従業員数
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