2021年05月12日 14:00

SABIC社、5Gデバイスの速度向上に寄与するフレキシブルPIフィルム向け高純度酸二無水物SD1100Pを発表

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日本・東京、2021年5月12日 - SABIC(日本法人:SHPPジャパン合同会社、東京都千代田区)は本日、5Gフレキシブルプリント基板(FPC)、透明ディスプレイ、その他フレキシブルエレクトロニクスといったポリイミド(PI)フィルム向けの高純度「SD1100P BPADAパウダー」を発表した。本製品は粉末状の4,4'-ビスフェノールA型酸二無水物(BPADA)で、熱的特性と機械的特性とをバランス良く兼ね備えた高分子量PIの製造に用いられる。SABICのSD1100P BPADAパウダーは、市場で入手可能な他の酸二無水物と比べ、フレキシブル銅張積層板、カバーレイや接着剤に使用されるフィルムやワニスの製造において、誘電率および誘電正接の低減、吸水率の低減、金属との接着性の改善といった各種性能の向上を図ることができる。

SABICで添加剤担当シニア・ビジネス・マネージャーを務めるBrian Riceは、「5Gネットワークの可能性を最大限に引き出すには、これまで以上に小さく、より薄いパッケージで、より高いパフォーマンスを実現できる、フレキシブルプリント基板などの次世代エレクトロニクス・ソリューションが必要です。SABICは、新しい特殊酸二無水物パウダーを初めとする高度なマテリアル・ソリューションを通じて、エレクトロニクスのイノベーションをサポートしています。この高純度モノマーは、SABICの製造に関する深い専門知識を活かし、5Gネットワークのインフラや接続される端末における高速化および大容量化への要求に対応できるフィルム特性の向上をサポートします。」と話している。

フレキシブルエレクトロニクスに向けたPIフィルムの特性向上
軽量かつ超薄型で折りたたみ可能なフレキシブルエレクトロニクスは、フレキシブルスマートフォン用の曲面ディスプレイやアンテナ用基板といった新たな用途に大きな可能性をもたらすことが期待されている。株式や金融などの市場データを提供するMarketWatchによると、フレキシブルエレクトロニクス市場は2024年まで2桁成長が予想されている。ポリイミドフィルムは、機械的強度、高耐熱性、寸法安定性、銅に近い熱膨張係数、低誘電率といった特性から、フレキシブルエレクトロニクスに好ましい基板材料である。

SABICの新しいSD1100P BPADAパウダーは、このPIフィルムの特性向上に向け、他の酸二無水物に比べより優れた性能特性を提案する。一例としてこのSABICの製品は、同じくPIの製造に用いられるオキシジフタル酸無水物(ODPA)よりも吸水率が低く、より優れた誘電性能および金属への接着性を提供する。FPCにおける金属への接着性が向上することにより、信頼性が高まるだけでなく、より薄くより低粗度な銅箔の使用が可能となることから、部品の小型化や信号伝達性能の向上を図ることができる。

また、SABICのSD1100P酸二無水物パウダーは、PIフィルムにおける着色性の低減により、例えば透明ガラスディスプレイ代替への一つのソリューションとなる。またこの新しいパウダーは、加工性を向上させることで、要求の厳しい5Gアプリケーション用フィルムの性能向上に貢献する。たとえば、PIの製造においてSD1100Pパウダーは、熱ラミネート工程における金属への接着性や加工性を向上し、材料のラミネートに必要な熱、圧力および時間を低減できる。さらにこうした特長は、両面ラミネート構造といったより薄肉のフレキシブル回路の構成をサポートすることもできる。

SABICで添加剤技術担当シニア・マネージャーを務めるBimal R. Patel博士は、「SABICは、高分子化学に関する専門知識を活用し、熱硬化性新規用途におけるパフォーマンスの最適化に貢献する新たな材料の開発に取り組んでいます。」と話している。

この高純度SD1100Pパウダーは、SABICの酸二無水物ポートフォリオをさらに拡大するものであり、これには、ポリイミドワニスやエポキシへの硬化剤として使用し高耐熱化が可能なBISDA 1000などが含まれる。新製品SD1100P BPADAパウダーの詳細については、SABICの最新版SD1100P Powder Technical Bulletin(SD1100Pパウダー技術報)を参照。
https://www.sabic.com/en/products/documents/sabic-sd1100p-building-polyimide-varnishes-and-films-using-high-purity-bpada-powder/en
SABICについて
SABIC(サウジ基礎産業公社)はサウジアラビアのリヤドに本社を置く化学製品のグローバルカンパニーです。SABICはアメリカ大陸、ヨーロッパ、中東およびアジア太平洋地区を拠点として、化学品、汎用製品、高機能性プラスチックス、肥料、金属といった製品の世界規模での生産活動を行っています。
SABICでは解決すべき課題の特定やソリューションの開発を通して、建設、医療機器、包装、肥料、電気電子、輸送機器、クリーンエネルギーといった主要アプリケーションに携わる顧客をサポートしています。2020年の生産量は6,080万トンです。
SABICは世界50か国以上で事業を展開し、3万2,000人を上回る従業員を全世界で雇用しています。SABICでは、イノベーションと独創性の育成を促進するため、グローバルで9,946件の特許出願を行っているほか、5つの主要地域(アメリカ、ヨーロッパ、中東、東南アジア、北東アジア)においてイノベーションのハブとなる研究開発のリソースを有しています。
https://www.sabic.com/

SHPPジャパン合同会社について
SABICは、2020年4月1日付で日本法人の称号をSABICジャパン合同会社からSHPPジャパン合同会社に変更しました。

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商号
SHPPジャパン合同会社 (エスエイチピーピージャパンゴウドウカイシャ)
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松林卓弘(マツバヤシ タカヒロ)
所在地
〒100-0013
東京都千代田区霞ヶ関3-2-6 東京倶楽部ビル
TEL
03-3593-4700
業種
製造・メーカー(化学)
上場先
その他
会社HP
http://www.sabic.com/

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