2022年02月09日 14:00

SABIC、ISCC+認証を取得したバイオベースのLNP(tm) ELCRIN(tm)コポリマーを発表、コンシューマーエレクトロニクス業界におけるCO2排出量実質ゼロ目標達成に貢献

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日本・東京、2022年2月9日 - 化学業界のグローバル・リーダーであるSABIC(日本法人:SHPPジャパン合同会社、東京都千代田区)は本日、コンシューマーエレクトロニクス業界のCO2排出量実質ゼロに対する目標達成を促進する同社初となるバイオベースのポリカーボネート(PC)コポリマー「LNP(tm) ELCRIN(tm)(エルクリン) EXL7414B」を発表した。SABICではバイオベース製品のポートフォリオを拡大しており、この新たなコポリマーはISCC+(国際持続可能性カーボンプラス)認証を取得した新グレードである。本コポリマーは、マスバランス手法に基づき、食物連鎖と競合しない廃棄物由来のバイオベース成分を50%以上配合している。SABICの社内予備評価では、化石ベースの製品と比べ、この新しいバイオベース樹脂1Kgにつき2KgのCO2を削減できることが示されている。LNP ELCRIN EXL樹脂は、ULTEM(tm)樹脂やLNP(tm) THERMOCOMP(tm)コンパウンドをはじめ、SABICにおいて急成長しているバイオベース材料群に追加されるものである。

またSABICのLNP ELCRIN EXL7414Bコポリマーは、中国の大手スマートフォン企業Realme社が2022年1月4日に中国で発売開始したGT 2 Proスマートフォンのバッテリーカバー素材に採用された。Realme社のグローバルバイスプレジデント兼最高マーケティング責任者であるChase Xuは、「SABICとの協業により、新たなバイオベースコポリマーのGT 2シリーズスマートフォンへの搭載に成功したことで、競合他社との差別化に加えて、持続可能性の実現に向けた体制強化を図ることができました。バイオベース材料の使用は、持続可能な製品を求める消費者に対する重要なセールスポイントです。さらに、LNP ELCRIN EXLコポリマーを採用することで、製品性能を損なうことなく、環境目標の達成を促進することができました。この新材料の適用は、SABICとの生産的で継続的な協業関係における最新の成果です。」と話している。

Realme社は、本材料の既存バージョンであるLNP ELCRIN EXL7414コポリマーを初めて採用した家電ブランドであり、同社製C25スマートフォンのバッテリーカバー成形素材に使用されている。革新的な取り組みを続けるRealme社は、現在、バイオベースのコポリマーを使用する初の電子機器企業の1社である。SABICの新たなコポリマーは、既存バージョンと同様の卓越した特性と加工性を備えており、Realme社におけるシームレスな移行を可能にしている。

SABICのスペシャルティ部門Growth OEM担当ディレクターであるMaureen MacDonald-Steinは、「バイオベース熱可塑性樹脂の開発は、ケミカルアップサイクルとメカニカルリサイクルを含め、SABICの持続可能性戦略全体における重要な要素です。私たちは、科学的および技術的な社内リソースをフルに活用して、Realme社のようなお客様が排出量やエネルギーの削減、プラスチック廃棄物の回避、規制の遵守といった目標の達成を促進する新しい材料を生み出し供給しています。」と話している。

◆SABICにおけるサステナビリティと高性能化の両立について
SABICのLNP ELCRIN EXL7414Bコポリマーは、化石ベース原材料の使用削減を通じてCO2排出量を低減するだけでなく、要求の厳しい電子機器アプリケーションに優れた性能を提供する。このLNP ELCRIN EXL7414Bコポリマーには非臭素系/非塩素系の難燃剤が使用されており、0.6 mm厚でUL 94 V0規格に適合する。

既存バージョンのLNP ELCRIN EXL7414と新しいLNP ELCRIN EXL7414Bコポリマーはどちらも、国際電気標準会議(IEC)による消費者用電気機器に向けた新しい安全規格IEC 62368-1への対応に寄与する。この新しい規格は、これまでオーディオ・ビデオ機器を扱っていたIEC 60065およびIT機器を扱っていたIEC 60950など各種の国際規格が統一されたものであり、安全要件がさらに強化されている。2020年12月に施行されたこの新しい規格では、リチウムイオン電池などの危険を伴うエネルギー源は内蔵の安全装置に封入し、機器のユーザーにエネルギーが伝わらないようにすることが求められている。

LNP ELCRIN EXL7414Bコポリマーの優れた加工性は、重量と設置スペースを節減する超薄肉設計が可能な上、標準のPCと比較して成形サイクルタイムが短く、生産性が高いといった特徴を発揮する。また、この素材は、デバイスの落下時に高い弾力性を実現する低温延性(-40度C)や、二次塗装の紫外線(UV)硬化に対する耐薬品性に優れている。

SABICのLNP & NORYL部門でビジネスマネジメント担当ディレクターを務めるJoshua Chiawは、「SABICの新しいバイオベースのコポリマーは、特にコンシューマーエレクトロニクス市場に対してメリットを提供します。これらのコポリマーは、サステナビリティ性と卓越した性能を兼ね備えており、小型化、薄型化、厳しさを増す安全規制、環境に配慮した製品に対する消費者志向の高まりといった電子デバイスの主要なトレンドに対応します。SABICは、これら家電分野および電気・電子産業全体をより一層サポートするために、バイオベースのLNP ELCRIN EXLファミリーに新たなグレードを追加してまいります。」とコメントしている。


SABICについて
SABIC(サウジ基礎産業公社)はサウジアラビアのリヤドに本社を置く化学製品のグローバルカンパニーです。SABICはアメリカ大陸、ヨーロッパ、中東およびアジア太平洋地区を拠点として、化学品、汎用製品、高機能性プラスチックス、肥料、金属といった製品の世界規模での生産活動を行っています。
SABICでは解決すべき課題の特定やソリューションの開発を通して、建設、医療機器、包装、肥料、電気電子、輸送機器、クリーンエネルギーといった主要アプリケーションに携わる顧客をサポートしています。2020年の生産量は6,080万トンです。
SABICは世界50か国以上で事業を展開し、3万2,000人を上回る従業員を全世界で雇用しています。SABICでは、イノベーションと独創性の育成を促進するため、グローバルで9,946件の特許出願を行っているほか、5つの主要地域(アメリカ、ヨーロッパ、中東、東南アジア、北東アジア)においてイノベーションのハブとなる研究開発のリソースを有しています。
https://www.sabic.com/

SHPPジャパン合同会社について
SABICは、2020年4月1日付で日本法人の称号をSABICジャパン合同会社からSHPPジャパン合同会社に変更しました。

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  • 科学、技術研究、環境

会社概要

商号
SHPPジャパン合同会社 (エスエイチピーピージャパンゴウドウカイシャ)
代表者
松林卓弘(マツバヤシ タカヒロ)
所在地
〒100-0013
東京都千代田区霞ヶ関3-2-6 東京倶楽部ビル
TEL
03-3593-4700
業種
製造・メーカー(化学)
上場先
その他
会社HP
http://www.sabic.com/

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