2014年07月10日 09:00

オンラインとオフラインを融合させたO2O消費-中国での今後は? 『Ipsos China Pulse』の最新号より

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イプソスでは、中国の「今」を伝える『Ipsos China Pulse』を発表しています。今回のニュースレターでは、6月30日発行の最新号で取上げた、中国Tier 1およびTier 2の都市におけるO2O消費(オンラインと実店舗との融合・連携した消費)の特徴を分析した記事をご案内いたします。

イプソスでは、中国の「今」を伝える『Ipsos China Pulse』を発表しています。今回のニュースレターでは、6月30日発行の最新号で取上げた、中国Tier 1およびTier 2の都市におけるO2O消費(注)の特徴を分析した記事をご案内いたします。

注:O2O(Online to Offline)とは、オンラインと実店舗との融合や連携のことを指します。オンライン(インターネット)の情報がオフライン(実世界)の購買活動に影響を与えたり、オンラインからオフラインへと生活者の行動を促す施策などです

● 中国ではO2Oのモバイル化が一層進む・・・ビジネスの情報検索をする約8割のうち、半数はモバイル機器を利用
● ネットユーザーはまず口コミ情報をチェック!ユーザーの口コミは効果的なツール
● グループ購入はモバイルへ ― 形を変えたグループ購入が消費の重要な役割を果たす



中国のインターネット人口の増加により、O2Oの消費行動様式や活用シナリオが増加している。O2Oは生活の一部になりつつある。特にモバイルインターネットの急速な普及により、生活者のO2Oの消費行動は劇的に変化した。O2Oはビジネスに大きなチャンスをもたらすが、同時に困難もある。イプソスでは中国のTier 1およびTier 2の都市に住むインターネット利用者を対象に実施した調査結果から得たインサイトをまとめた。

O2Oのモバイル化が一層進む
中国では、モバイルインターネットとスマートフォンの普及により、O2O市場のモバイル化が進んでいる。イプソスが実施した調査結果のよると、対象者の8割近く(78%)が製品やビジネスの情報をインターネットで検索すると回答した。インターネットで製品やビジネスの情報を頻繁に検索すると回答した人々のうち、46%がモバイル機器(スマートフォン 39%、タブレットPC 7%)を利用すると回答した。
ビジネス側にとってのO2Oの重要な機能として、お客様との「点と点」のつながりを作ることが挙げられる。いつでもどこでも使えるモバイル機器、特にスマートフォンは、オンラインとオフラインの生活を融合させ、このつながりの効果をより現実的にした。ビジネスとお客様の距離を縮めることで、より多くのお客様に低コストでアプローチできるようになり、O2Oと位置情報サービスを組み合わせることで、より詳細なマーケティングができるようになった。O2Oはビジネスの売り上げを向上させるだけでなく、ビジネスとお客様の適切な関係性を作り上げ、維持できるような成果を上げた。「モバイルO2O」は、製品やビジネスの情報を通常のインターネットからモバイル機器に移すだけではない。モバイル機器の利点と特徴を理解し、その価値を最大限にビジネスに活かすことを考える必要がある。
ネットユーザーはまず口コミ情報をチェック! 
オンラインで情報を検索した後、中国の消費者はどのような行動をとるのか。調査によると、最も多く回答があったのは、「製品やサービスの口コミ情報を読む(52%)」であった。次いで「地図やアクセス情報を見る(47%)」、「実店舗で関連製品やサービスを購入する(45%)」「オンラインで関連製品やサービスを購入する(45%)」、「製品・サービスの公式ウェブサイト/SNSページを訪問する(35%)」と続く。ネット上での口コミ情報や噂が購入決定に大きな影響を及ぼしているようだ。オフラインビジネスでは、提供する製品やサービスの品質を高めると同時に、お客様とのつながりを強め、お客様に口コミを書き込んでもらえるよう心がけることが重要である。ウェブサイト上では、O2Oの効果を健全に高めるために、ユーザーからの評価やコメントを集める仕組みが必要だ。
グループ購入はモバイルへ ― 形を変えたグループ購入が消費の重要な役割を果たす
イプソスの統計によると、6割以上(66%)の対象者がグループ購入のアプリをインストールしている。グループ購入のアプリは最も人気のあるアプリだ。中国の消費者のグループ購入に対する熱は冷めていないが、利用する機器はPCからモバイルへ移行している。位置情報サービスと組み合わせることで、これらのビジネスの多くがより消費者との距離を縮めている。たとえば、あるレストランに近い場所にいるモバイルユーザーは、そのサービスを購入する可能性が高い。位置サービスを利用しターゲットを絞ることでグループ購入の成長に拍車をかけることになる。
グループ購入は価格の割引のためだけのツールではなくなってきている。発見から購入、CRMまでのクローズドループである。グループ購入のウェブサイトの戦いの場は、PCユーザーからモバイルアプリユーザーへ移り変わってきている。そしてTier 1やTier 2の都市部から中国全土に、レストラン、ホテル、映画などのサービスから旅行や地域密着型サービスなどへと、様々な広がりを見せている。このモバイルインターネットの時代にグループ購入サイトをどのように発展させるか、将来のO2O市場でどのような役割を果たすかを考える必要がある。

調査概要   調査実施機関: イプソス   実施時期: 2013年12月   調査手法: オンライン調査 

  対象都市(26カ国): 北京(15%)、上海(15%)、広州(15%)、深圳(15%) 、天津(5%)、南京(5%)、杭州(5%)、成都(5%)、武漢(5%)、瀋陽(5%)、大連(5%)、西安(5%)
対象者:  2000人 
     年齢: 21~29歳(45%)、30~39歳(40%)、40~49歳(13%)、50~59歳(2%)
        性別: 男性(53%)、女性(47%)
世帯年収: 50,000RMB以下(4%)、 50,000-80,000RMB(10%)、 80,000-150,000RMB(31%)、 150,000RMB-250,000RMB(22%)、 250,000-500,000RMB(24%)、500,000RMB以上(9%)

イプソスについて
1975年創業。イプソスはリサーチのプロフェッショナルが経営する世界第3位のグローバル市場調査会社です。
世界86カ国の拠点では、16,000人以上のスタッフが、5,000を越えるクライアントにサービスを提供しています。年間の調査プロジェクト数は10万件以上、実施インタビュー数は7,000万件以上に上ります。
GreenBook Research Industry Trend Survey 2014で最もイノベイティブなリサーチ会社の第3位に選ばれました。
Ipsos in Japanホームページ: http://www.ipsos.jp/

このニュースリリースについてのお問い合わせ:
山野辺有子
Ipsos in Japan
03 6867 8151
Yuko.yamanobe@ipsos.com

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会社概要

イプソス株式会社
商号
イプソス株式会社(イプソスカブシキガイシャ)
代表者
内田 俊一(ウチダ シュンイチ)
所在地
〒105-0001
東京都港区虎ノ門4-3-13 ヒューリック神谷町ビル
TEL
03-6867-8001
業種
リサーチ
上場先
未上場
従業員数
500名未満
会社HP
https://www.ipsos.com/ja-jp/

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