社会福祉法人天祐会（http://www.tenyuukai.jp）が、4月に千葉市中央区にオープンする児童養護施設「千葉みらい響の杜学園」は、公立の児童自立支援施設、公立児童養護施設、児童相談所のベテラン現役職員らが、社会的養護の今後のあるべき姿を探究し、その夢を実現するための企画を新たなコンセプトとし、千葉市の熊谷俊人市長の市政ビジョンに応える形でのオープンとなります。
現在、国は社会的養護の政策方針として、児童養護施設を6名程の定員への小規模化を推進しています。そのような中、本施設は、定員36名という中舎制をとり、国の方針に一見、逆行しているかのようにとられがちです。しかし、本来は、児童養護施設などいらない世の中を目指すべきであり、その過程での補完的な事業を社会福祉法人が民間事業者の使命として担っております。社会的養護の見地から児童相談所から措置された子どもたちを、いかに早く親元に戻して安定した親子関係の回復の支援をするか。また、里親に預けられた子どもや里親自身の精神的ケアも含めた相談センター的な役割をどう担うか。さらに、子どもたちの進路、進学や就労支援、自立援助にどのように関わるかが、児童養護施設の重要な役割となります。「千葉みらい響の杜学園」（渡部靖久 施設長予定者）は、そのような施設の理念を地域の方々にどのように伝え、理解を得るかを熟慮し、学習会を兼ねた竣工内覧説明会を2月1日に、千葉市中央区川戸町の施設で開催しました。
説明会には、国や自治体の理解と協力、一層の支援を得るため、多くの関係議員に参加を呼びかけたところ、猪口邦子元少子化大臣をはじめ7名の国会議員を含む40名ほどの社会的養護に熱心な議員にご出席いただきました。また、地元自治会や近隣住民、学校関係者など延べ100名を超える参加があり、社会的養護への関心が高まりました。出席者は、学校不適応があっても、学力を保障し、学習指導がうけられる適応指導教室などに興味を示されておりました。さらに、説明会には、就職受け入れを申し出る大手ホテルグループの幹部らも参加しましたが、東証一部上場企業の人材採用担当責任者からは、全国の児童養護施設や自立援助ホームなどの出身者の就労受け入れや自立の援助を検討していきたい旨の申し出もありました。子どもたちの自立・就労支援への全国の窓口は、自立援助機構（TEL０３－３８４２－３８３４）が協力致します。
お問い合わせ先 社会福祉法人天祐会（043-202-2727）
