2011年07月25日 15:00

米欧のソブリンリスクを背景とした「質への逃避」を巡る動きに「金」は史上最高値を更新している。ギリシャ支援のEUの財政問題、米国連邦債務上限引き上げに関する(株)メリンダ・ダイヤモンドの市場分析です。

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週明けまでに期待された米国連邦債務上限引き上げの超党派妥協も成立せず、市場に失望感が走る。25日週明け早朝から豪州市場で78円10銭のドル安・円高、「金」GLOVEx先物は一代高値を更新。当面のレンジ上限の1610ドルを突破し、一時1624ドルまで急騰した。問題は、土壇場で米国債デフォルトという最悪の事態は回避できても、米国債格下げ懸念は残り、国債利回りの上昇懸念は残り、安全資産に資金が向く。

NY「金」が1500ドル台に乗せたのは4/22だったが、遂に7/18史上最高値の1600ドル台に乗せてきた。

市場関係者の2011年の高値は1600ドルから1650ドルに集っていたが、7月には既に1600ドル台を維持している。

1500ドル台の注目ポイントはギリシャ問題を中心とする欧州のソブリンリスクと

8/2に期限を迎える米国の債務上限法案の引き上げを巡る大統領と議会の経過に、

いまだ決まらぬ法案に格付け会社が米国債の格下げの検討も大きな相場材料として、市場の相場材料となっている。

1500ドル台半ばからの価格帯では実需の買い物は薄れ、 中央銀行の買い付けの動きもなく、

スクラップの売り物を吸収しながら徐々に下値を切り上げ、あっけないくらいに1600ドルを超えてしまった後は 

目標達成感からの利食いの売りと、ギリシャ問題のEUの不透明感から無国籍通貨の「金」が安全資産として

買われる綱引き相場になっている。


EU首脳会合は伝えられているように、総額1090億ユーロのギリシャに対する第2次支援の実施で合意した。

昨年5月に設けた欧州金融安定基金(EFSF)の範囲を広げ機動的な動きを取りやすくしたのも特徴となっている。

ギリシャの負債を軽くするために、同基金からの借り入れ条件を現行の7.5%から3.5%に期間も

15年間に延長する方針を示している。

また同時に、意見が対立していた民間投資家(主に金融機関)に対し(自発的に)保有するギリシャ国債を期間がより長く

低利の債券と交換を促すという案も合意された。

この措置は、実質的に「債権」の条件を変更することになるため、保有者に負担が発生することから格付け会社は

「債務不履行(デフォルト)と見なす可能性が高い」としているものだ。

そうした流れから「金ETF」にまとまった資金流入が見られ、最大銘柄「SPDRゴールド・シェア」の残高は

合計で約44トン増加している。英バークレーズ・キャピタルの調べでは、

その他の「金」ETFた残は2156トンとなり過去最高を更新している。


又一方では、NYで発表された6月の中古住宅販売件数の結果が、

増加予想に反して3カ月連続の前月比減少となる477万戸(年率換算)となったことから、

「金」には買い戻しの動きが見られた。中古住宅販売は、米国の住宅販売の中核に位置しているが、

増加を読む向きが多い中で7カ月ぶりの低水準に落ち込んだことから、環境の悪さが改めて意識され、

金融政策の上のサポートが必要になるとの連想が働くことになる。

それが「金」価格の押し上げ要因になる。

20日のNY市場での取引後半からその後の時間外取引で再び1600ドル大台を回復したのは、そうした買いによる。

そして21日、22日は米国債務上限の引き上げに絡む大統領と議会の進展具合から引き上げ法案が

期日までに万が一通らないことになれば、米国の国債利払いが滞り、デフォルトに陥ってしまう危惧間から

安全資産の「金」が買われ、又デフォルトに陥いらずに資金の手当がつけば、

不測の事態から買われた「金」が売られる構図になっている。


ところで「金」を取り巻く状況に大きな変化はなく、1ヶ月前と同じように


「金」の上昇要因は


(1)世界的インフレ懸念


(2)地政学リスク


(3)欧州の財政債務懸念


(4)ドル・ユーロ通貨不安


(5)インド・中国の旺盛な宝飾需要


(6)中央政府の「金」購入と基本的な要因には変わりはないようだ。


下落要因としては


(1)米国の金融政策が利上げに転換する時であるが、この時には金利を生まない「金」を売ってドルを買う流れで

  表層雪崩現象が起こる可能性がある


(2)歴史的高値圏にありリサイクルの「金」の実需の売りが断続的に出ることや


(3)ETFやNYコメックス先物の投機筋の高値圏での売り物が株式・原油の下落から換金売りに連動する他、

  しかも先物の買い残高は990トン近辺に減急増ししている

(4)ギリシャ財政の破綻懸念、米国連邦債務上限の引き上げ問題が見通しがつけば、

  これらの不安材料から流入した資金が一斉に売り浴びせられる懸念も払拭できない

今後に注目される材料としては8/2に期限の来る米国連邦債務上限引き上げの問題、8/5の雇用統計の発表、

8/9のFOMCの声明文だが、もし米国の雇用情勢に改善の兆しが見えなく、インフレの芽が小さければ、

バーナンキ議長がQE3(量的緩和政策第三弾)に言及する可能性も排除できない(買い材料となる)。

(レポートは弊社独自の市場分析で、売り買いをお薦めするものではありません、ご判断は各自でお願い致します)

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(株)メリンダ・ダイヤモンド 担当 小野寺 靖

Tel 0120-228914(輝く石)

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(株)メリンダ・ダイヤモンド会社概要

会社名 株式会社メリンダダイヤモンド

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代表者小野寺 靖

資本金9,000万円

本社住所〒110-0005 東京都台東区上野5-22-4リューツウ本店ビル2F

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業時間月曜~金曜10:00~18:00

会社の目的 宝石、貴金属及びその製品に関する製造、販売及び輸出入業

免許情報東京都公安委員会/第306600607583号 古物商許可証

メリンダ・ダイヤモンドの歴史

1973年宝石卸売業を創業

1978年香港現地法人設立。海外仕入の担当社員を常駐

1979年アメリカ New Yorkに Melinda Diamonds Inc を設立、大粒ダイヤモンドの仕入を開始

DOC会員: ニューヨーク・ダイヤモンドディーラーズクラブの会員になり、日本人としてユダヤ社会の仲間入りをする

1986年マンハッタンのダイヤモンド街、13W46THにNY自社ビルを置く

同年、イスラエル現地法人としてMelinda Israelをテルアビブに設立、ファンシー、

及び小粒ダイヤモンドの仕入れを開始

1988年 台東区東上野1-11-10に東上野店を設置

2004年 御徒町駅南口前に移転

社長のブログ http://wind.ap.teacup.com/uminoko/


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会社概要

商号
株式会社メリンダ・ダイヤモンド(カブシキガイシャメリンダ・ダイヤモンド)
代表者
小野寺靖(オノデラヤスシ)
所在地
〒110-0005
東京都台東区上野5-22-4 リューツウビル二階
TEL
03-3836-2635
業種
小売・流通
上場先
未上場
従業員数
10名未満
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IR情報
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