2015年03月17日 09:00

やなせたかし作詩、松村禎三の作曲による幻の作品収録、ひばり児童合唱団の歌によるCD「こどものための音楽」4月17日発売。「初恋の恋人に巡りあったように胸がときめきます」(やなせたかし)

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日本の作曲家による優れた作品をCDやコンサートでお届けする株式会社スリーシェルズ(東京都豊島区)は、やなせたかし作詩、松村禎三の作曲、ひばり児童合唱団の歌によるCD「こどものための音楽」を2015年4月17日に発売する。やなせたかし氏は、下記のようなメッセージを残してくださった「初恋の恋人に巡りあったように胸がときめきます」(やなせたかし)

CD「松村禎三 こどものための音楽」発売

演奏 ひばり児童合唱団 清田規子 鈴木永子 松村禎三、會田瑞樹、宮脇 奈菜美、森崎偏陸

税抜価格 2778円
3SCD-0020
バーコード4560224350207
発売日 2015年4月17日
協力 松村家、アプサラス http://www.t-apsaras.jp/
デザイン 田代亜弓
企画構成 スリーシェルズ

松村禎三が家族とともに住み、愛した狛江市で開催された個展演奏会より。
これまでスポットが当たることがなかったが、松村が子供のために作曲した音楽は、メロディアスな珠玉の小品ばかり。それを松村とも深い関係にあった「ひばり児童合唱団」が美しく透明感あふれる歌声で披露した。松村禎三に関係の深い人物と弟子たちによって作られたグループ「アプサラス」による第4回演奏会「狛江から世界の松村禎三へ」よりライヴ収録。ボーナストラックとして、生前松村自身が演奏して録音を残していた「ギリシャによせる2つの子守歌」を収録した。

尚、2013年のコンサートには、やなせたかし氏が「コンサートで歌われるのは初恋の人に巡り会ったように胸がときめきます」
指揮者の榊原徹氏は「まだ体験していない方にはお薦めする責任があります」とコメントを寄せてくださいました。
スリーシェルズも、松村禎三の素晴らしい音楽を推薦致します!

特筆すべき点を以下に短く御案内致します。

【その1】ひばり児童合唱団
・松村禎三が皆川おさむのソロとひばり児童合唱団のために作曲した映画主題歌
「ぼくが鳥になったら」は録音以来の再演・舞台初演の録音となります。

【その2】寺山(森崎)偏陸(寺山修司の弟)
寺山による劇団「天井桟敷」のメンバーでもあった偏陸が
「ぼくが鳥になったら」でナレーションを担当。

【その3】松村禎三による幻の合唱曲
松村禎三が教科書等のために少なからず書いていた作品が初の本格的上演となった演奏会の録音。
まどみちお、やなせたかしなど大家の詩による作品のユーモアとペーソスは必聴です!

合唱曲の作詩者である、やなせたかし氏よりのメッセージ。

ずいぶん昔のことなので記憶はおぼろげですが、東京芸大の作曲家の教授松村禎三氏がぼくの詩集「愛する詩」の中から数曲を作曲したいと言って突然ぼくの仕事場に来られたときには本当にびっくりしました。〈中略〉今度またコンサートで歌われるのは初恋の人に巡り会ったように胸がときめきます。(やなせたかし)
「ひばり児童合唱団による松村禎三のうた」
1.天地の囁きとともに(詩:木下 富美子)
2.おさるがふねをかきました(詩:まど みちお)
3.かぜ(詩:クリスチナ・ロゼッティ 訳詩:いのくま ようこ)
4.ゆき(詩:三好 達治 編曲:甲田 潤)
5.だれかが小さなベルをおす(詩:やなせ たかし)
6.しろいけむり(詩:やなせ たかし)
7.アフリカ(詩:やなせ たかし)
8.けんきゅうしよう(詩:やなせ たかし)
9.みみず旅日記(詩:やなせ たかし)
10.ぼくが鳥になったら(詩:西多賀ベッドスクール児童 編曲:高橋 裕)
11.『紙屋悦子の青春』のテーマ(編曲:塚本 一実)
12.アンコール(ぼくが鳥になったら)
合唱:ひばり児童合唱団 指揮:清田 規子 ピアノ:鈴木 永子
ヴィブラフォン:會田 瑞樹 トランペット:宮脇 奈菜美 ナレーション:森崎 偏陸

13.14.ギリシャによせる2つの子守歌
ピアノ:松村禎三

於:2013年8月4日狛江エコルマホール
録音:小嶋雅夫
13.14のみ録音:カメラータトウキョウ
プロフィール

松村 禎三 Teizo MATSUMURA  Composer

1929~2007年、京都市生まれ。旧制第三高等学校理科卒業。ピアノを高橋恒治に、和声を長広敏雄に学ぶ。49年東京に移り、作曲を池内友次郎、伊福部昭に師事。55年「序奏と協奏的アレグロ」が毎日音楽コンクール作曲部門第1位を受賞し、その後次々と作品を発表する。78年サントリー音楽賞の受賞を機にサントリー音楽財団からオペラの委嘱を受ける。自ら台本も手がけ、13年余をかけて作曲したオペラ「沈黙」(遠藤周作原作)が93年に初演され、新しい日本のオペラの誕生と大きな話題となった。強いエネルギーを秘め、流行に左右されない独自の個性をもつ作曲家として、国際的にも高い評価を受けており、94年のニューヨークにおけるミュージック・フロム・ジャパンで松村作品の特集が開催された。1988年10月サントリー音楽財団コンサート<作曲家の個展「松村禎三」>が開催され、「交響曲第2番」が初演された。また、映画音楽、劇音楽の分野でも優れた多くの仕事をしている。東京藝術大学名誉教授。主な受賞歴、1968年第17回尾高賞「管弦楽のための前奏曲」、1973年文化庁芸術祭優秀賞「ピアノ協奏曲第1番」、1978年第27回尾高賞「ピアノ協奏曲第2番」、1978年サントリー音楽賞、1990年紫綬褒章、1994年毎日芸術賞、都民文化栄誉賞、モービル音楽賞、京都音楽賞大賞。

ひばり児童合唱団 HIBARI Children Chorus

1943年、東京荻窪で皆川和子により設立。戦時中は疎開先の神奈川県足柄上郡山北町、その後鶴見と本部を移し、昭和30年より現在の東京都目黒区洗足を拠点としている。昭和26年にコロムビアの専属となり団員の中からも安田祥子、由紀さおり(安田章子)、本間千代子等多くのメンバーが専属童謡歌手となる。その後昭和37年にキングレコードと専属契約。昭和38年TBS委嘱芸術祭参加作品「小さな目」をきっかけに定期演奏会行う様になり「オデコのこいつ」(作詞:蓬莱泰三 作曲:三善晃)「ヴォイスフィールド」(作曲:一柳慧)「北越戯譜」(作曲:柴田南雄)等数々の委嘱作品を発表。ひばり児童合唱団は音楽を通じて豊かな情操を育て、思いやりのある心を持てるように、そして誰もが楽しく歌える合唱団をモットーとしている。歌の好きな子供なら誰でも入団でき、入団テストなどはない。主な活動は年に一回の定期演奏会のほか、様々なアーティストのコンサート出演やテレビ出演、CM・CDレコーディング等多方面にわたる。2013年で創立71周年を迎えた。
主宰 皆川和子 代表 皆川おさむ http://hi-ba-ri.com/

清田 規子 Noriko KIYOTA  Conductor

洗足学園音楽大学声楽科卒業。同大学専攻科修了。
三林輝夫、築地文夫両氏に師事。3歳より、ひばり児童合唱団に入団。在学中、ケルン音楽大学にてエッダ・モーダ氏、ハンス・ホッター氏に公開レッスンを受ける。卒業演奏会、神奈川県新人演奏会出演。卒業後、オペラ、ミュージカル「ファンタスティックス」、コマーシャル等に出演。また、CMソング・語り・司会等、幅広いジャンルで活躍。

鈴木 永子 Nagako SUZUKI  Piano

東京藝術大学器楽科卒業。堀江孝子氏に師事。
ヨーロッパ各地で、主に室内楽分野での研鑽を積み、第1回日本モーツァルト音楽コンクール・ピアノ伴奏部門に入賞。また、邦人作品の初演に努め、日本現代音楽協会、日本作曲家協議会などの作品展にも数多く出演。現在、V.セルヴァンスキー、R.カヴァイエ各氏に師事。ソロ活動のほか、声楽や器楽の共演者として、また、NHK交響楽団員との室内楽アンサンブルクラルテのメンバーとして、各地で活躍している。

森崎 偏陸 Henrix MORISAKI  Narrator

1949年11月27日、兵庫県淡路島生まれ。17歳で高校中退、家出、演劇実験室・天井棧敷入団。以来、寺山修司に師事。演劇では、音響、舞台監督、演出、映画では、助監督、記録を担当。1983年、寺山修司逝去後は、作曲家、松村禎三に師事、数多くの映画音楽の助手を務める。熊井啓監督、松村禎三音楽、映画「深い河」「海は見ていた」オリジナル・サウンドトラックの、構成、編集を手掛けている。

會田 瑞樹 Mizuki AITA  Vibraphone

打楽器奏者。仙台市出身、現在練馬区在住。武蔵野音楽大学ヴィルトゥオーソ学科打楽器専攻卒業、武蔵野音楽大学大学院修士課程ヴィルトゥオーソコース修了。 2010年、日本現代音楽教会主催第9回現代音楽演奏コンクール「競楽IX」において、第2位入賞。自らの演奏会のほか多数の作曲家の新作を手掛けており、その数は2013年末までに50作品を超えた。その他CDの発売、打楽器実技講座の講師等、幅広く活躍中。http://mizukiaita.tabigeinin.com/

宮脇 奈菜美 Nanami MIYAWAKI  Trumpet

1990年生まれ大分県出身。東京藝術大学音楽学部附属音楽高校、東京藝術大学音楽学部卒業。アンソニー・プログのマスタークラス受講。これまでにトランペットを、井手茂貴、杉木峯夫、佐藤友紀、古田俊博、栃本浩規、の各氏に師事。室内楽を、古田俊博、古賀慎治の各氏に師事。
松村先生の子供の曲
山本 純ノ介(千葉大学教育学部音楽科教授)

 師匠松村禎三の音楽は様々な方が論じるでしょう。でも松村禎三と子供の曲はなかなか珍しい組み合わせです。師匠はそもそも寡黙な作家ですが、作品各々の質の高さは格別です。しかし、膨大な量のスケッチがあり、実は「いつも作曲していた」作家です。私は映画音楽で助手をさせて頂いた事がありますが、映像に様々な音楽をあてては試す、試行錯誤の繰り返しに時間を惜しげもなく使われました。作曲の時間が無くなってしまうのではないかと心配するほどに。実作品の作曲の際にも同様にして、納得される主題やオーケストレーションが生まれてきたのでしょう。「デーモンが囁くまで待っているのだ」「動機が天から降ってくる」などとも師匠は言われましたが、実はその準備を自ら膨大なスケッチでされていたからこその語録でした。オペラ「沈黙」は別格として、師の作品で日本語を合唱や児童で歌う作品は一般にはあまり馴染みがないかも知れません。その意味でも本日のひばり児童合唱団、皆川おさむさんの登場は貴重と言えましょう。
 「暁の讃歌」のテクストは日本語ですが、リグ・ベーダより林貫一が邦訳した詩に作曲されています。師が比較的実験的かつ自由に作曲されたと思われるのが、映画音楽やこれら邦人の詩をテクストにした教育用の歌や合唱作品でしょう。しかしそこにはやはり「ひたむきな態度」が感じられます。そして残された、いくつかの作品のテクストの選び方は興味を惹きます。
 木下富美子氏の「天地の囁きとともに」はまず題名に惹き付けられますし、若人の情熱や天地が囁くなど生命、自然に対する畏敬の念が感じられます。「おさるがふねをかきました」は国際アンデルセン賞も受賞されているまどみちお氏、「かぜ」はクリスチナ・ロゼッティ詩、いのくまようこ訳、「ゆき」は三好達治と、最高の詩や詩人を選ばれています。そして「だれかが小さなベルをおす」「しろいけむり」「アフリカ」「けんきゅうしよう」「みみず旅日記」「雪がはなびらのように」と、子供のために、やなせたかし氏の詩に数多く作曲されていることを知る方は少ないでしょう。興味深いことです。  
 これらの曲は歌いやすく、聴いてみると馴染みやすいのです。厳しい管弦楽作品にはない、家族や家庭的な雰囲気、親子の愛情、子供の探求心などを題材に、教育者として、親としての側面が感じられます。余談ですが、アプサラスの遺品調査研究のなかで、「アフリカ」を師自らピアノの弾き歌いをされるデモ・テープが発見されました。あまりにも溌溂(ハツラツ)とされているので弟子一同大いに湧きました。
 そして映画音楽からも感動的な作品が生まれました。まず筋ジストロフィーの児童の詩をまとめたものをテクストにした「ぼくが鳥になったら」です。当時「黒猫のタンゴ」で一躍有名になった皆川おさむさんが、映画の中で生き生きと切々と歌われています。もう一つは『紙屋悦子の青春』です。この作品は黒木和雄監督の遺作となったものです。黒木監督や熊井啓監督とは名作を数多く残されています。個人的に黒木作品ですと『美しい夏キリシマ』に思いが至ります。それは、師とともに0号(=スタッフのみの試写)を鑑賞した貴重な体験があるからです。そこには師のピアノ作品による旋律とアルペジオにより、哀愁への決別、反戦と鎮魂、が美しくも厳しく響いていました。あの映画を是非劇場で観たいと強く感じています。
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株式会社スリーシェルズ
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TEL:070-5464-5060
http://www.3s-cd.net/
メール jcacon@gmail.com
担当 西

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会社概要

株式会社スリーシェルズ
商号
株式会社スリーシェルズ(カブシキガイシャスリーシェルズ)
代表者
西 耕一(ニシ コウイチ)
所在地
〒110-0015
東京都台東区東上野1-14-5 ユーエムビル8階
TEL
070-5464-5060
業種
エンターテイメント
上場先
未上場
従業員数
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会社HP
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